
高橋哲郎さんは1921年生まれ、中国語を生かすため大学卒業後商社に入社。中国へ転勤になり、現地召集。実戦に出ることなく5年間のシベリア抑留。
その後、中国「撫順戦犯管理所」に戦犯として6年間収容されましたが、人道的な待遇を受け、1956年に不起訴即釈放となり帰国。「中帰連」の最後の事務局長として活躍しました。
昨年12月6日に成立した特定秘密保護法について、高橋さんは「戦前、戦時中には治安維持法という残酷な国民弾圧法があり、さらに国家総動員法、軍事機密法があったのです。昔は特高や憲兵が常に出てきて、連れられて行きました」と厳しく語ります。
「文化人や学者が非常に心配、憂慮されるような治安維持法そっくりそのままに、もっと複雑な形で、われわれの上におおいかぶさってくるでしょう。民衆一般はほとんど恐怖感で発言できなくなります」
さらに、「この法は、アメリカに情報を売るため、アメリカと日本の軍事同盟をさらに強化することが最終目的だと思います。そうすると、中国や韓国との外交関係が果たして良くなっていくかどうか疑問です。日本にとって中国と韓国は一番大事です。歴史認識などの外交問題化が一番懸念されます」と、顔を曇らせました。
高橋さんは、孫子の代に再び戦争という可能性が出てくることが、「非常に心配」と力を込め、「でも、これほど大きな反対運動が起こっていることは希望です。皆さんと一緒に考えていきたい」と結びました。
(撫順の奇蹟を受け継ぐ会 荒川美智代、平山百子)