靖国神社への閣僚の参拝と
安倍首相の玉串料奉納に強く抗議する
内閣総理大臣 安倍 晋三 殿
環境大臣 小泉進次郎 殿
総務大臣 高市 早苗 殿
文部科学大臣 萩生田光一 殿
沖縄・北方担当大臣 衛藤 晟一 殿
終戦記念日の15日、安倍内閣の小泉進次郎環境相、高市早苗総務相、萩生田光一文部科学相、衛藤晟一沖縄・北方担当相の4閣僚が靖国神社を参拝し、安倍晋三首相は同神社に玉串料を奉納したと報道された。首相の玉串料奉納は第2次安倍内閣発足以来8年連続であり、終戦記念日の閣僚の参拝は4年ぶりとなる。
靖国神社は侵略戦争に国民を駆り立てた国家神道の中心的な神社であり、いまもなお、侵略戦争を美化し宣伝する施設となっている。政教分離を定めた憲法に違反する行為は、首相をはじめとした閣僚が、「大東亜戦争聖戦論」の立場に立つことを内外に示すものと言わざるを得ない。
さらに、同15日に開催された政府主催の戦没者追悼式での安倍首相の式辞は、近隣諸国への加害責任について8年連続で触れなかったばかりか、昨年までは言及していた「歴史を教訓とする」旨の表現すらなくなった。
この首相をはじめとした閣僚の一連の行いは、日本が歴史の真実に背を向け、侵略戦争を美化、正当化しているとの国際的な疑念を招くものである。
日本中国友好協会は、安倍首相の靖国神社への玉串料の奉納、閣僚の同神社参拝に強く抗議するとともに、安倍首相をはじめとした閣僚が、侵略戦争の反省から不戦を誓った平和憲法の理念を踏まえ、国際社会が共有する歴史認識に立ち、アジアと世界の平和と安定のために力を注ぐことを強く求めるものである。
2020年8月16日
日本中国友好協会(会長 井上久士)