私と日本〈124〉
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天津外国語大学 求索学院
専門=金融 第二外国語日本語
朱運程(しゅ うん てい)さん
日本の恩師との約束果たしたい
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「私と日本は多分、真の縁がつながっているのだ」。天津外大で日本語を学んでいる朱運程さんはこう語ります。
中学時代は、日本語を勉強している今の自分を想像できませんでした。日本が嫌いでした。
しかし、高校生になり、日本のアニメや映画などを知って、日本への先入観が変化。実に魅力が溢れている国だと認識し始めました。大学でも日本語を第二専攻に選びました。
2015年の夏休み、夢の日本に行って、2週間を過ごした東京での見聞は全部新鮮で、一生忘れられない思い出に。神社参拝の時も、電車に乗った時も、町を歩いた時も、幸せでたまりませんでした。
朱さんは、東京である夜、道に迷い、留学生寮に帰る道順を忘れました。黄昏だったので、不安で、10代の女の子に道を聞くと、親切に、寮まで案内してくれました。
「あの夜、私は日本への観念が徹底的に変わった。東京で出会った人も、中国で出会った日本の皆さんも皆優しい。それは決して特例ではない」と朱さん。
朱さんの今の思いは「日本の大学院に行きたい。経済的な原因で、今すぐは無理でも、この夢を絶対諦めたくない」。その理由は二つ。「一つは、私自身が大学進学以来ずっと日本の大学院に憧れている。二つ目は大切な人が待っているので、約束を絶対破りたくない」
一年生の時、出会った渡邉定子先生(東京都連理事)は、十数年間国際ボランティアとして、毎年天津で、授業をしていました。
「私にとって、渡邉先生は、ただの日本語の先生ではなく、迷う度に進む道を導く人生の指導先生」
「先生との約束は、私と日本の約束に等しい。いつかまた、日本に留学に行く。今はしばらく、私を待ってください」
(W)