日中友好協会(日本中国友好協会)

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HOME > 私と日本 > 2016年1月15日号

私と日本〈109〉

 

ELS豊の友 会長


小浜 京子さん

 

中国帰国者の絆広げたい

 

 中国帰国者1世の大部分は、「残留孤児支援法」「配偶者支援法」が成立したことによって基本的な問題は大きく改善された。
 しかし2世・3世は「日本で安心した生活を営む」には厳しい環境に置かれている。若い3世は、言葉や仕事の壁を打ち破り元気に活躍している人も少なくない。
 ことのほか厳しいのは「日本語が満足に話せない2世」である。孤児2世の夫(日本人)とともに1989年に永住帰国した小浜京子さん(中国籍)は、その夫を5年前に亡くした。
 3世の息子・豊さんは努力家で会社を設立し暮らしを立て、頑張っている。しかし、京子さんの暮らしは厳しく、行き届かない日本語で、縫製、生命保険営業などで働き、懸命に生きてきた。
 常々、息子の豊さんと話し合っていたのが「もっと中国帰国者の絆を強めること」だった。そこで立ち上げたのが「ELS豊の友」だ。
 中国舞踊による福祉施設の激励訪問、2・3世への日本語習得や就職支援、独居高齢の帰国者や引きこもる若い帰国者の支援など、多方面の活動を展開している。
 「帰国者の老人ホームを作りたい」という大きな夢をもっている。息子たちも両手を挙げて協力してくれる。
 「中国のことは忘れないが、日本に来て後悔はしていない」と、明るい笑顔を見せた。

(宣)


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