日中友好協会(日本中国友好協会)

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HOME > 私と日本 > 2014年4月25日号

私と日本〈103〉

 

弁護士・会社社長


馬 英華さん

 

弁護士とビジネス両立させて

 

 開口一番「中国の弁護士なのに、なぜ日本でビジネスを」と質問した。「中国の弁護士仲間もそう言うのですよ。私は日本が好きだし、日本企業で成功すれば日本に恩を返せると考えています」と笑顔を見せる。
 大連の貧困な家庭で苦学し、大連外国語学院で日本語を学び、早稲田大学法学部に留学した。「早稲田大学は中国では東京大学より有名なのですよ。この早稲田で学んだことが私の大きな転機になった」と話す。
 当時の中国は、鄧小平主導の「改革開放政策」の最中であり、「弁護士の資格を取って、これから経済を中心に大きく成長していく中国に対応できる仕事をしよう」と自分の進路を決めたと言う。
 この弁護士資格登録を取得するうえで「早稲田大学卒業証明書」が必要で、それを見せたが誰も信用してくれず、日本の外務省に「証明書」を作成してもらい、やっと信用されたという苦労もあった。
 現在は在日中国人弁護士の立場で、中国に進出したい、あるいは既に進出している日本企業のコンサルタントをしている。
 この仕事を進めるうえで弁護士であることが大きく役立っている。自身は東京エレベーター株式会社の社長として21人の社員をもち、すでに2000件を超す取引を進めている。
 その激務の中でもリラックスしたい時や自分らしく生きたいと思う時はチャイナドレスで身を包むこともあると言う。
 著書も多数。近刊には『中国人弁護士・馬(マ)さんの交渉術』(PHP研究所)がある。
(宣)



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