私と日本〈93〉
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第9回中国人日本語作文コンクール最優秀賞者
李 敏さん
日中友好は努力あってこそ |
昨年、日本僑報社と日中交流研究所が主催した第9回中国人日本語作文コンクールで2938篇にも上る応募作の中から、李さんの「カルタ・カンタービレ~百人一首ラブストーリー」が最優秀賞に輝きました(作文は2月15日号で紹介)。
副賞として1月15日から27日まで主催者の招聘で来日した彼女は「自分の素直な気持ちをつづった『感想文』を審査員の方がたが認めてくださり、本当に嬉しい。心から感謝します」と流ちょうな日本語で語ります。
中国では国際関係学院日本語翻訳専攻の大学院2年生。大学3年生のとき、憧れの大学院では古文の試験問題に百人一首が必修であることを知り、がく然。嫌々ながら始めた百人一首の勉強は「心ときめかない出合いだった」とユーモアたっぷりに表現します。
次第に百人一首の世界のとりこに。「31文字でつづった季節の風情、人生の嘆き、そして恋心。百人の感性豊かな歌人が技巧を使いこなし、時空を超えて私たちに伝えてくることにすっかり魅了されました。『百人一首競技かるた』は『百人一首』を『かるた』にすることで親近感をもてるよう応用した『日本の力』であることにも感心しました」
応募のきっかけは、テーマが「感動」だったから。日本で開催されたかるた国際大会に出場した出来事を思い浮かべ、感謝の気持ちを伝えたい一心で一気に完成。
「将来の夢は国際文化交流関係の仕事に携わり、社会人として、後輩たちにも交流の経験を伝えていく立場になりたい」。中国山西省大同市出身。1989年10月生まれ。(押)