日中友好協会(日本中国友好協会)

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私と日本〈91〉

東京中国歌舞団副団長
陽 二 蓮(ヤンアーレン)さん

 

音楽通じ30年日中の架け橋に

 1983年、在日中国音楽家によって「東京中国歌舞団」が結成された。参加したメンバーは、音楽大学、舞踊院など中国音楽界の第一線で活躍し、高い評価を得た人たちだった。陽さんも結成時から参加、いまでは団のトップスター歌手である。
  団長の劉錦程さんは残留孤児2世。母親は「中国の養父母がいなかったら、私もお前もこの世にいないのだよ」と、口癖のように話していた。劉さんは、この言葉を忘れず21年前から毎年中国で「残留孤児中国養父母慰問コンサート」を開いている。昨年は、中国東北のハルビン市、方正県で「20周年コンサート」を行なった。
  陽さんもこの趣旨に心から共鳴、一度も欠かしたことはない。陽さんの甘く切なく透き通った声に数少なくなった養父母が涙を浮かべ聞き入った。陽さんは「私も心で泣きながら歌っているのですよ」と話す。
  陽さんは「陽二蓮(ヤン・アーレン)歌の世界」と題する2つのコンサートを長年続けている。ひとつは、帰国者が最初に入居する埼玉県所沢市の中国帰国者定着促進センターの「残留孤児」の方がたを招待して激励するため市内のコンサート会場で開催、今年で17回目(10月24日)となる。
  もうひとつは、昨年20周年となった東京亀戸文化センター・カメリアホールでの公演(今年は7月5日)。
  この2つの公演には、年齢層を超えた多くの〝ヤンファン〟が駆けつける。中国帰国者も招待している。
  陽さんは「日中関係がこんなに険悪になるとは…。心が痛みます。でも、こんな時だからこそ文化の存在は大きいと思います。国民間には対立する理由はないのですから」と力を込める。
  そして「日中友好協会の方もぜひコンサートにおいで下さい」と明るい笑顔で締めくくってくれた。
  問い合わせは、東京中国歌舞団TEL03(5814)3501
  http://www.geocities.jp/huayin_music/(宣)

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