日中友好協会(日本中国友好協会)

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私と日本〈79〉

閻 瑜さん 写真

日本で文学博士号を取得
閻 瑜さん

 

日中青少年交流で友好の輪を

 早稲田大学や桜美林大学などで日本近代文学、日中比較文学などの研究活動を行なうかたわら、都内の私立高校や孔子学院で中国語の非常勤講師として活躍中です。
 「武漢大学在学中は中島敦の研究でしたが、今はそのほかに1920年、30年代の中日文学者の交流、特に現代中国の代表的な文学者である田漢が谷崎潤一郎、佐藤春夫、村松梢風などの日本人作家に魯迅や郭沫若などを紹介したことや、彼らの交流が日中文壇にどのような影響を与えたのかを研究しています。田漢は日中近代文学者交流の原点です」
 「中国語を教えるのはとても楽しく、生きがいを感じる仕事。高校では中国語をマスターすれば将来仕事にプラスになると考える生徒が多いので、第二外国語で一番人気は中国語なんですよ」と、嬉しそうに語ります。
 初来日は2000年。大学院時代に湖北省鄂州市政府の代表団の通訳の一人として新潟、東京、横浜、京都、奈良、名古屋、大阪などを訪問し交流に参加。「日本の街並みは静かで清潔。日本人は親切で毎日が刺激的」と好印象をもったそうです。大学院卒業後、「世間を知るため」に中国銀行上海支店外事課に勤務。
 03年に武漢大学院の恩師の推薦状もって日本大妻女子大学大学院に学費全額免除で入学、06年には文学博士号を取得しました。
 「最近、盛んな日中青少年交流では、日中友好の輪が広がり希望が湧いてきます。今後、交流に参加する教え子は増えると思います。テレビなどメディアばかりに頼らず、自分の目で相手の国を見て、実際にその人間と触れ合うことが大切です」
 河南省洛陽市出身。76年生まれ。著書に『新しい中島敦像その苦悩・遍歴・救済』(発行=桜美林大学北東アジア総合研究所)があります。(押)

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