高良さんは、天津日本人学校で2年間、数学教師を務めた後、河北工業大学の日本語教師となった異色の経歴の持ち主。第13回「中国人の日本語作文コンクール」最優秀賞の宋妍(そう けん)さん(3月25日号「私と日本」で掲載)らの指導教諭として、自身も優秀指導教師賞を3つ受賞しました。
「教え子の名誉ある受賞に驚いています。受賞の知らせが私の誕生日だったので、一生忘れられないプレゼントになりました」とにっこり。
河北工業大学の日本語学科は現在、約200人の学生が在籍。高良さんは1年生4クラスの「自由会話」と3年生1クラスの「日语写作(日本語作文)」と「日语视听说(日本語の動画を視て、聴いて、話す)」を担当。 授業とは別に、全学年が日本語で交流できる日本語サロンを、週1回実施しています。
「発音指導に苦労しています。特にスピーチコンテストに向けた発音指導が大変」と苦笑しながらも、「学生が興味を抱きそうなものを見つけたら、紹介しています。ある女子学生はAKB48の『365日の紙飛行機』の歌を猛練習の末、完璧に歌えるようになり、目頭が熱くなりました」と、確かなやりがいを感じています。
また、「日中両国の若者が互いに認め合い始め、将来的に切磋琢磨(せっさたくま)という新しい日中友好関係を築いていけるのではないか。一人でも多くの優秀な若者を育てていくことが、私の使命」と語ります。
沖縄県出身、1984年生まれ。(押)
※中国では日本人の日本語教師が不足しているそうです。興味のある方は日本語教師の集い(
http://www.e-tsudoi.com/db_job/job/job_bbs_list.php)を参照してください。また、日本僑報社のHP上で「私の日本語作文指導法」をテーマに書いた高良さんの作文「読みたくなる作文」を見ることができます。
(
http://duan.jp/jp/shido/024.htm)