私と中国〈973〉
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糸島支部(福岡県連)
事務局長
東 泰之さん
文化は友好の橋渡し |
「小さいころ母から、伯父が戦争に行き上官の命令で中国人を刺殺した話を聞いていました。戦争はいけないものだと、その頃から思っていました。それが平和活動を志した原点です」と静かに語る東泰之さん。
東さんは1943年(昭和18年)、熊本県菊池市で農家の三男として出生し、現在74歳。工業高校を卒業、福岡市の電電公社(現在のNTT)で働いていた頃は労働組合の活動をし、福岡地区労連の役員も務めました。
20年ほど前に福岡市から糸島市へ転居。その後、日中友好運動を進め1999年9月、会員19人で糸島班を結成。前年には日中両共産党会談が行われ、民主団体間の正しい交流の機運が徐々に生まれていました。
翌年1月、中国帰国者を支援しようと初めての「胡弓・楊琴チャリティーコンサート」に取り組み、満席の観客で成功させました。
03年4月、念願の糸島支部を20人で結成。以後、毎年の春節餃子会や中国映画の上映・中国旅行・太極拳などに取り組み、今では3倍以上の62人になりました。
夫妻で始めた太極拳は12人の教室になり、妻の芙美子さんは講師です。
努力家の東さんは中国百科検定にもチャレンジ、一昨年の2級試験は百点満点でした。副賞は中国旅行のペア券、5月末、芙美子さんと上海・蘇州・烏鎮(うちん)を4泊5日で巡りました。今年3月の試験では特級の合格目指して猛勉強中です。
芙美子さんはバイオリンやオカリナを奏で、夫婦でピアノを演奏します。年2回開く里山コンサートは20年間続き29回を数えます。
「中国文化に親しむ友好運動が大事。楽しく大らかに、意義のある活動を」と語る東泰之さんです。
(有馬)