私と中国〈969〉
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大東文化大学名誉教授
高橋 弥守彦(やすひこ)さん
『中日対照言語学概論』を刊行 |
「中日両言語の違いを知り、互いを理解するための一助となる言語学概論。言葉に関心のあるすべての人に贈りたい一冊」。
鈴木泰氏(東京大学名誉教授、日本学術会議会員)をはじめ、テレビの中国語教育番組で活躍する榎本英雄氏や陳淑梅氏など日中両国の学者総勢30数人が連合推薦している書籍。それが高橋弥守彦氏の新著『中日対照言語学概論―その発想と表現』だ。
中国語では〝、那〟と言うが、日本語では[これ、それ、あれ]と言う。
また、買物でも日本語では[3割引]というが、中国語では〝打七折〟と言う。
この書は、現代中国語文法学と中日対照文法学を専門とする大東文化大学名誉教授高橋氏が、その最新の研究成果をまとめたもの。
中日両言語は、語順や文型、単語など、一体なぜこうも表現形式に違いがあるのか、日本語はなぜこうも表現形式が多いのか、どこにその違いがあるのか。高橋氏が中日両言語の違いを分かりやすく解き明かす。
高橋氏は、「日中国交正常化45周年の今年、本書の刊行を通して両国民の相互理解の一助となれれば」と語っている。
高橋氏は、1947年3月千葉に生まれる。1976年4月、大東文化大学外国語学部専任講師、1991年4月教授、2017年4月名誉教授。
本務以外に、中国の華中師範大学客座教授、延辺大学対外漢語教室中心特約研究員、東日本漢語教師協会会長代行、国際連語論学会顧問兼名誉副会長、日中対照言語学会顧問、日本中国語教育学会名誉会員なども歴任。
日中両国で知られる語学研究者と同時に、日中友好活動にも多大な貢献をしてきた学者である。
(段躍中)