私と中国〈968〉
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中国経済の研究者
峰(みね) 毅(たけし)さん
『中国工業化の歴史』を刊行 |
10月22日に埼玉鴻巣(こうのす)で開催された日中友好講演会で、日本僑報社の最新刊である『中国工業化の歴史』が講師より紹介され、参加者から好評を受けた。
「世界の工場」として大きな存在感をもつに至った中国。この中国で近代工業がどのように誕生し、発展して「世界の工場」になったのか、それを日本との関係を踏まえて化学工業の視点から解き明かした中国工業化の歴史書。
この本の著者は東京大学経済学博士の峰毅氏。10月上旬に刊行され、すぐ注目の一冊となっている。
経済学者で東京大学の中兼和津次名誉教授は、本書について「過去から現在に至る百数十年の中国工業化の歴史を解き明かす研究書」であり、「中国の近現代史も学べる格好の参考書」であると高く評価している。
著者による講演会が東京(12月1日、日経ホール)と北京(中国日本商会主催、12月11日)で、それぞれ開催されることも確定している。
峰毅氏は東京大学経済学部卒業。財閥系化学会社に就職し、調査企画部、肥料事業部、国際部を中心に主として海外業務に従事。この間、社命によりアメリカに留学し、ジョンズホプキンズ大学で経済学修士号取得。1994~99年は北京駐在。
その後、東京大学に戻り経済学博士号取得。東京大学社会科学研究所を拠点にした中国経済研究活動のほか、東京大学、防衛省、(中国)清華大学などで教育研究にも従事。
「日中国交正常化45周年の節目の年に、新しい角度から新中国、とくに改革開放を分析し、読者の中国理解に少しでも役に立てば」と、峰氏は語っている。
(段躍中)