私と中国〈955〉
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「悪魔の飽食」第27回全国公演 愛知公演実行委員会事務局長
高橋 信さん
加害の事実に音楽で向き合う |
愛知の県立高校の社会科教師(世界史担当)として2003年まで38年間働き、うち50代半ばまで6年を高教組委員長として活動。
その間、この目、この耳で確かめた事実を生徒に示そうと、広島・長崎、沖縄、アウシュビッツ、中国、韓国、東南アジア、ヨーロッパなど、戦争と植民地支配の傷痕が残る所に足を運び、関係者の証言に耳を傾けてきました。
それから10数年後のいま、日本は、歴史的事実を「なかった」とする風潮が急速に強まり、学校には「事実」を教えることを「偏向」教育として抹殺しようとする圧力が押し寄せ、「ものを言えば唇寒し」の風潮が社会にまん延しようとしています。
「こうした時勢にあらがう一石を投じることができないか…」と考えていた時、旧日本軍731部隊の戦争犯罪を告発する「池辺晋一郎指揮、混声合唱組曲『悪魔の飽食』全国縦断コンサート愛知公演」の開催を思い立ちました。
同コンサートは95年に始まり、すでに26回を数えていましたが、愛知では開催されていなかったのです。
そこで日中友好協会愛知県連をはじめ関係者に直談し、実現の枠組みを整備。昨年4月に準備会発足、8月に実行委員会(実行委員長=内河惠一弁護士)を設立。そして10月には名古屋青年合唱団を中心に約130人の地元合唱団が結成され、ただちにレッスンに入りました。
「中国侵略・加害の歴史と向き合い、草の根の不再戦・平和友好運動を積み重ねている愛知県連が物心両面で活動の中心になっていることは非常に心強い」
本番の7月2日まで、緊張した日々が続きます。(愛知県平和委員会理事長)
(浜島)