私と中国〈946〉
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中国語通訳・翻訳者
関東中国語原書会・主催者
佐藤 あゆみさん
中国語原書通じて 日中友好を
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東京理科大学薬学部製薬学科卒、薬剤師の資格をもつ、異色の中国通訳・翻訳者。
中国との出合いは、大学卒業後、インターネットの検索で偶然、旧日本軍による大久野島の毒ガスの歴史や、中国での被害を知り、「通訳なしで直接、被害者の話を聞きたい」と中国語学習を決意。
2007年9月から2年間、黒龍江省の黒龍江大学へ留学、中国語学習歴ゼロから1年余りで中国政府教育部公認のHSK旧9級を取得しました。
帰国後、中国語検定準1級に合格。この間、抗がん剤の新薬開発や翻訳会社の法人営業に従事しながら、13年まで年1回訪中し中国の毒ガス被害者との交流を続けました。
13年からフリーランスの通訳・翻訳者として独立。「準備を怠らないこと。場数を踏むこと」をモットーに仕事にまい進。14年には結婚、一児の母親になりました。「失敗したら反省はするが落ち込まない」と、たくましく笑います。
友人から中国語のスキルを上げるために300冊の原書を読むよう勧められ、6年間で122冊を読了。
「原書を通じて見えてくる中国を知ってもらいたい」との思いから、東京都内で、定期的に中国語原書会を開催。佐藤さんのブログを通じて20代から50代の愛好者たちが集い、原書1冊以上を持参し紹介し合う。今では生活に欠かすことのできない貴重な楽しみに。
「原書の愛読者を増やして中国との距離を縮め、中国に対する見方を変えていきたい。
お世話になった中国の毒ガス被害者への恩返しにもなる。いつか彼らとの交流を再開できたら…」。
埼玉県出身、35歳。
http://ayumichinesebookcafe.blog.jp/
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