私と中国〈933〉
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ピアノ調律師
廣田 芳一さん
ピアノが縁で
中国へ
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国立音大に学び1969年、ピアノ調律科を卒業した。
祖父も父もピアノ作りの職人だった。2011年の東日本大震災で、石巻市の知人サルコヤ楽器店のピアノ約30台も被災した。廣田さんが、それを修復した。このことをNHKはじめ多くのメディアが取り上げた。
それらのピアノは歌手のクミコさんのコンサートで使用され、そのピアノを使用してピアノ奏者の辻井伸行さんが演奏した映像が12年1月、スイスで開かれた世界経済フォーラム(ダボス会議)で放映された。
中国との縁もピアノである。日中貿易の草分けの呉曙東氏と夫人の周斎さん(当時・北京市経済貿易代表)の次男が北京で建新楽器を経営、その技術指導で90年から20回以上訪中した。それも縁となって廣田さんの次男(恵二氏)は、北京語言文化大学に学び卒業した。
さらに、夫人の房枝さんも日本語教師として広州・無錫・蘇州・杭州などで活躍した。
房江さんの教え子たちは頻繁に日本を訪れ家族ぐるみで付き合っている。まさに「一家挙げての中国と縁のある家庭」だ。
ピアノを通じて和やかな日中交流が続いている。
東京都出身、1948年生まれ。
(宣)
ホームページで世界経済フォーラムで放映された辻井伸行さんの演奏映像が見られます。
http://www.hirotapiano.com/index.php?data=./data/cl3/