私と中国〈911〉
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クロスワード出題者
三井 敏雄さん
80回迎えた漢字詰めクロスワード
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「漢字詰めクロスワードパズル」は、漢語の散歩道・中国映画明星物語などと並ぶ日中友好新聞の「目玉」の連載記事。三井さんが担当した「漢字詰めクロスワード」になってから80回を迎えた。
クロスワードパズルは、2001年夏までは後藤幸三さん(東京都連多摩支部準備会事務局長=故人)が「日中友好パズル」として出題していた。「漢字詰め」と違って、タテ・ヨコのヒントからカタカナの4文字を作り埋めていくものだった。
三井さんは2002年9月から担当、「とっつきやすくて、数字から選ぶものでないパズルを」と考えに考え抜いた。そこで役立ったのが「四字辞典」だった。「漢字詰め」のポイントは「四字」にある。
「日進月歩」のような古い四字熟語だけでなく、例えば「戦争法案」など、時勢に合ったものを取り込む必要がある。もうひとつの苦労は「タテ・ヨコをどうつなぐか」だ。これが答えを出す大きなヒントになる。
二文字の答えは「季節に合ったもの」、前題は「黄砂」だった。新聞を熟読することが日課となった。徹夜したことも一度や二度ではない。
島根県から9歳で両親とともに中国に渡り16歳で終戦。ソ連軍の捕虜になったが、「兵役に満たない年齢」だったことが幸いし、約半年後、中国に送り返され、中国人民解放軍に入隊し20年を中国で過ごした。1958年6月帰国。中国で覚えた将棋・象棋(シャンチー)は三井さんによって本紙で度々紹介された。
「漢字詰めは元気なら死ぬまでやりたいが、『私がやる』という人が出てきてほしい」と、後継に期待を寄せている。 (宣)