私と中国〈904〉
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福岡県連60年史を製作
法村 武志さん
協会は心のよりどころ
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昨年9月、創立60周年を迎えた福岡県連。記念行事の「福岡県連ニュース・福岡支部ニュース合本作成」事業を一手に引き受け完成させた人です。
激動の歴史を伝え、半世紀以上発行され続けたニュースは、わら半紙にガリ版刷り、ワープロやパソコン製作とさまざま。持つだけで破れそうな紙もあり慎重に1枚1枚コピー。とじ合わせるボンドもメーカーに問い合わせ研究、表紙も厚紙で手作り。1200枚以上になるニュースの発行日やナンバーを年代順に整理、4カ月以上かかり完成させました。
丁寧で正確な仕事をこなす法村さんは昭和23年生まれの66歳。その生い立ちは過酷です。父親は行方知れず、生母は出産後他界。母親の友人に引き取られ育てられます。養母との生活は困窮を極め巡礼の旅に。13歳で鉄工所、その後左官、家具製作、ビル清掃、軽運送と生きるためにさまざまな仕事をこなしてきました。
日中友好運動とのかかわりは20歳の頃。友好協会のサークル活動をしている青年たちと出会い会員に。以来40年以上の会員歴です。
「友好協会は心のよりどころ。困った時も励ましてくれ、温かさを感じる。生活に疲れても生きることをやめようとは思わなかった」
「尖閣列島や香港の事件など気にかかることはあるが、日本文化のルーツは中国、このことを大事にしたい」との思いが地道な合本づくりのエネルギーになりました。
過酷な人生でも前向きに生きてきた法村さん。福岡県連の活動にもっともっとかかわってほしい方の1人です。
(福岡・有馬精一)