日中友好協会(日本中国友好協会)

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私と中国〈871〉

小関 昌司さん写真 日中友好協会

NPO法人日本中国朱鷺保護協会会員
小関昌司さん

 

中国朱鷺に魅せられて

 山形県は長野県に次ぐ「満蒙開拓団」の多い県。父母と共に8歳でソ連国境三江省通河県太平山開拓団に渡って以来18年間を中国で過ごした。
 1945年のソ連侵攻で父は連行され、間もなく母を亡くした。関東軍に見捨てられた姉弟と3人で「死の逃避行」を余儀なくされた。
 奴隷のような孤児生活も体験、その後、東北民主聨軍(後の中国人民解放軍)に参加し、新中国成立の感動を味わった。いまも当時の「第4野戦軍」の仲間が日中友好協会にもたくさんいる。
 山形県に帰国後、労働組合・薬局・木工製作所などの仕事をしながら、中国帰国者の身元引き受け、通訳、自立指導員や裁判所調停員として中国帰国者を支援、協会山形支部事務局長などを勤め、2002年石川県に移住した。
 その金沢で、NPO法人日本朱鷺保護協会会長の「日本の朱鷺絶滅」に関する講演を聞いたのが朱鷺にのめり込むきっかけだった。
 「中国の朱鷺を訪ねる旅」にも参加、協会活動として「中国の朱鷺支援絵画展」も開催。いまも「国際保護鳥朱鷺を守る」協会員の誇りを胸に活動を続けている。
 「今の日中間の格差は、加害者意識より被害者意識を煽(あお)る日本のメディアの影響が大きい。日本の若者に日中関係の現代史をきちんと教えなければ…」と話す表情には、数奇な中国での体験が大きな原点であることを強く印象づけてくれた。(宣)

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