私と中国〈867〉
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国際交流研究所所長
大森 和夫さん
日本語交流に情熱注ぐ |
大森さんは48歳で朝日新聞社を早期退職、日本語で「日本と日本人」を理解してもらう交流活動を進めるため、1989年、弘子夫人とともに東京に「国際交流研究所」を設立。今日まで約25年間、日本語を学ぶ中国学生や留学生の支援活動を続けてきました。
1970年代、日中国交回復交渉のころは田中首相を取材した経験もある大森さん。中国からの留学生が目指した勉強もできず、日本に不満を抱いて帰国している実情を知り、「これではいけない、と強く感じたんです」と、現在の活動に踏み込んだ原点を語ります。
最初は日本語学習季刊誌『日本』を、次に、日本語教材【日本】の発行。これらを1995年から2012年までの18年間に、日本語教育をしている中国の120以上の大学に合計4万9000冊寄贈。『日本語作文コンクール』は通算15回実施し、応募総数は1万9700編にも達しています。
「中国の大学の学生や教師からの感謝と喜びの声が私どもをずっと励ましてくれました」
現在、昨年発行した日本語教材【日本】の改訂版を準備中。昨年末の総選挙結果とその後の政治、経済の変化を書き加えることが中心です。
「今回は1口1万円のカンパを募り、ご協力いただいた方のお名前でご希望の大学に10冊寄贈いたします」と、広く協力を呼びかけています。
1940年生まれ、早稲田大学出身。
カンパの送金先は次の通り。郵便振替口座00190-7-402029 (名義)国際交流研究所
(高瀬・牧野)