私と中国〈857〉
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東京紫金草合唱団の指揮者
安藤 由布樹さん
平和への祈りを作曲に込めて |
東京紫金草合唱団の指揮者に着任されて以来 中国とのつながりができました。
中学の時、中国中央楽団が初来日しピアノ協奏曲「黄河」の演奏を聴いてその素晴らしさに衝撃を受けたそうです。紫金草公演のため上海に行った際、「文革」時代に録音された名盤レコードを探し求めて見つかった時はとても嬉しかったとのこと。
紫金草ネットワークの指揮者としてオーケストラでという提案をされ、南京での演奏は訪中公演10周年にふさわしいものとなりました。
平和への思いの深さでは、日本音楽界の中でも非常に貴重な存在です。紫金草合唱団は最近も北海道大学や立命館大学、これからも名古屋、南京、来年3月にはニューヨークリンカーンセンター等で紫金草物語を演奏しますが、原爆の火に込めた祈りのカンタータ「この灯を永遠に」の上演も実現させます。
10月に日中友好協会東京都連40周年記念行事として中野ゼロホールで「再生の大地」―撫順戦犯管理所―(大門高子詩)を完成させて初演を迎えましたが、9月の平頂山80周年記念行事には早速、式典の中で演奏を要請されました。これからも中国とのつながりがさらに深くなりそうです。
国際的にも活躍されています。スペインのゲルニカやポーランドのアウシュビッツ強制収容所でも演奏し、今年3月国際芸術連盟作曲賞を受賞しました。
東京芸術大学作曲科卒業、リトアニア友好協会理事、ポーランド日本友好協会日本支部会長。(大門)