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私と中国〈848〉

小松 秋人さん写真 日中友好協会

神奈川・いちょう団地連合自治会副会長
小松 秋人さん

 

中国帰国者の自立を応援する

 「辰野事件」で有名になった長野県上伊那郡辰野町で生まれた。
 長野県は全国で「満蒙開拓団」が最も多かった県である。幼い頃、町役場の朽ちた倉庫に「満州国」宛ての木札が大量に積まれていたのを鮮やかに覚えている。
 いま思えば、「満蒙開拓団」派遣を町が業務として関わっていた証。
 県営いちょう団地(神奈川)の横浜側(泉区)には2099世帯・約4900人が居住している。そのうち、外国につながる居住者は506世帯で、中国につながる世帯は230世帯(11%)を占めている。その大部分が中国「残留孤児」とその親族である。
 自治会の役員をやるなかで、中国人など外国人の騒音やゴミ問題はトラブルのもとになった。しかし小松さんは「習慣や文化が違う社会で生活してきた人たちが言葉も不自由な中で一日も早く日本に溶け込めるよう」気にかけてきた。
 本格的に関わり始めたのは2002年の「『残留孤児』国家賠償訴訟」から。全国的には珍しい団地自治会としての支援を決めた。団地集会所を使っての「餃子パーティーや交流会」の便宜をはかった。
 新支援策実現後は「帰国者・2、3世と交流する会」の、また、帰国者は「いきいきニ一ハオの会」の活動に関わって、帰国者と自治会会員との“橋渡し”に心がけている。自治会会報の担当者として、年1回「外国につながる人特集」を企画し登場の機会もつくっている。
 「最近では、2世3世の帰国者が自治会活動を手伝い住民から感謝されている。まだ心配事が多いですけどね」と笑顔で話してくれた。(宣)

 

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