私と中国〈844〉
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足立・東和太極拳
久保 俊子さん
松田英子本部副会長と久保さん(右)
長寿の秘訣は太極拳 ますます元気な95歳! |
東京都連で毎年行われる太極拳初稽古と2年ごとの太極拳交流会には多数の参加がありますが、毎回最高齢参加者の記録を更新しているのが、久保俊子さん。1916年(大正5年)生まれの95歳。
元気の秘訣は?「好奇心があり、長年太極拳とパッチワークを続けてきたことが良かった」と話します。
太極拳は教職を退いた後、65歳から始め今年が30年目。今も住まい近くの体育館で毎週練習に参加し、指導もしているそうです。
取材に訪れた日も練習時間の1時間前に会場入りし準備していました。参加者全員で入念な準備体操と簡化24式を行いますが、久保さんも同じメニューを次々とこなしていきます。無駄のない柔らかな動きの太極拳は30年の歴史を感じさせます。
関東大震災(1923年)は小学1年のとき東京・代々木で経験。「子どもだったので、あまり怖さは感じなかった」そうですが、続く昭和大恐慌や日中戦争で生家の生活は一変し、とても苦労されたそうです。
結婚後も、教師だったご主人が1944年(昭和19年)に出征し台湾近海で戦死。その後2人の娘さんを育て、ひ孫も6人。
現在は一人暮らしですが「近所に食べ物屋さんがないので、3食自分で用意」し、太極拳仲間の皆さんも昼食は久保さんのお宅でいただくこともあるそうです。周りの誰もが「久保さんは私たちの生きるお手本です」と口々に話します。(A)