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私と中国〈843〉

桜井 登志夫さん写真 日中友好協会

東京都自立指導員
桜井 登志夫さん

 

2・3世よ「逞しく生きて!」

 1966年、麗沢大学(千葉県柏市)中国語学科を卒業。当時は日中国交回復前で、それを生かす仕事はなかった。
 1981年から中国残留日本人孤児の肉親捜しが始まった。中国帰国者の会「三互会」にかかわっていた知人に頼まれ帰国者の通訳など協力したのが、東京都(中国帰国者)自立指導員のルーツである。
 本職は別にあるが、いまも東京・江東区の中国帰国者の生活相談の協力をしている。東京都が自立指導員を制度化したのは1981年。中国帰国者の多かった江東区の当時の小林軍次区長(故人)が強く働きかけ実現した。
 帰国1世は、配偶者対策など未解決の問題はあるものの、「新支援策」が実現し一応安心できるが、「問題は2・3世です」と顔を曇らせる。
 「『戦争の犠牲者』には違いありませんが、自立するまで生活保護が適用されるのに甘んじて、意欲的に自立しようとしない人が多いのです。日本語を学び仕事を探し、日本の社会でたくましく生きないと将来が不安です。日本に行けば何とかなると訪日するがそんな甘いものではない」と、心から自立を願う指導員ならではの苦言である。
 「自立し立派に活躍している2・3世もたくさんいます。仕事を紹介した2・3世が頑張っているのが一番嬉しい」と、指導員冥利についても話す姿に頭が下がる思いだった。(宣)

 

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