私と中国〈832〉
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中国茶専門店 宝蓮華店長
榎本 直美さん
中国茶に魅せられて |
2004年から10年まで、ご主人の仕事に同伴して江蘇省蘇州市で生活。そこで中国茶に出合った。江蘇省は福建・雲南と並ぶ中国屈指の茶所。病み付きになり、中国の国家資格「高級茶芸師」「高級評茶員(鑑定士)」を取得した。
中国茶の魅力は計り知れない。中国の知人のなかには、医者を辞めて茶芸師になった人さえいる。
昨年11月、東京郊外の八王子市で中国茶専門店「宝蓮華」をオープン。「プレミアムなお茶」が売りのキーワードである。自分で中国の生産地に何度も出向き、納得のいった茶葉だけを仕入れている。「茶園はしっかり管理されているか」「どんな肥料を使っているか」「製茶師のスキルは」など、日本の茶通はなかなか詳しい。
中国茶の好きな人に年齢差はない。子育て中の母親で熱心に通ってくれる人や大阪から訪ねてくれた人もいる。隔週(火・木・土)に「中国茶教室」を開いている。
日中関係の難しさにも直面した。日本に侵略された中国人の感情の複雑さ、餃子や尖閣事件、新幹線事故は日本人の中国好感度を低下させた。しかし、国民ひとりひとりは親切で、お互いを尊重してくれると言う。
「小さいことですが、中国の素晴らしさ、人の優しさをお茶を通じて日本の皆さんに伝えていきたい」と締めくくってくれた。(宣)
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