私と中国〈826〉
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地球緑化センター会員
中林 亮一さん
中国植樹活動に情熱燃やす |
定年まで福井市の大手繊維商社に勤務。2000年11月から中国植樹活動に参加している。
その動機は「自分の住んでいる小さな農村と広大な中国の農村との違いは何か?と、毎年春に日本へ飛んで来る黄沙は何とかならないのか…そして中国の農民との心の交流がしたい」などが理由だったという。
以来、年1〜2回訪問している。1回15万円以上はかかるが、経費はすべて自己負担で年金生活者には痛い。それでも「自分が植えた木がどう育っているかを確認できる喜びは、何ものにも変えがたい気持ちです」と10年を振り返る。
中国の植樹の目的は、首都圏砂漠化防止、長江中上流域の土壌流失防止、黄河中上流域砂漠化防止など。これまでに豊寧満族自治県(河北省)、重慶江津区(四川省)、内モンゴル自治区エジンホロ旗などを訪問した。
「植樹を通じて地元住民との心の交流ができたことがなによりも嬉しい。今年の10月には地元で通訳学生だった人の結婚式に招待されていて、行く日を今から楽しみにしています」と相好をくずす。
植樹の時に通訳をしてくれた学生が自宅まで遊びに来てくれたこともある。立派な「日中友好」の事業である。
いまも中国語研鑽に時間を惜しまない。中国緑化事業への夢は果てしなく広がっている。特定非営利活動法人地球緑化センターに所属。(粟田栄)