日中友好協会(日本中国友好協会)

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HOME 私と中国 > 2011年1月25日号

私と中国〈814〉

菅野 正則さん写真

中国研究者 神奈川県連常任理事
菅野 正則さん

 

「三国志」の史実に迫る

 小説、映画、ゲーム等で絶大な人気の「三国志」。『三国志の虚実』(新日本出版社)を昨年6月に出版しました。
 北海道出身、東京教育大学で漢文学を専攻。在学中、『三国志演義』の翻訳本を夢中になって読み、趣味の一つとして関連資料を集め始めていました。
 卒業後、主に私立麻生中学・高校で教鞭をふるう。担当は国語(漢文)ですが、特別授業として諸葛孔明を取り上げ授業をしたこともありました。
 さまざまなジャンルで「三国志」が取上げられるなか、面白さだけを求める虚構によって人びとの「三国志」の歴史的認識が史実とかけ離れてきていると感じ、今回の執筆に至りました。
 日中友好協会に入会したのは6年前。NHKが放送した「中国残留孤児」の番組をみて、「養父母を訪ねたくても経済的に中国へ行かれない孤児がいることを知り、衝撃を受けた」と語ります。
 何かできないかと思い、自宅に近い神奈川県連合会に連絡。それから協会との交流が始まりました。
 出版後、県央支部(神奈川・海老名)で「三国志」講座を依頼され、4回にわたり実施。多い時には50人も集まるほどの大盛況。なかには一生懸命に話を聞く小学5年生の女の子の姿もありました。
 30回以上中国に行き、「三国志」をはじめ漢詩などの史跡めぐりをしている菅野さん。日中関係では「文化交流を粘り強く続け、相互の信頼関係を築くことしかない。自分たちのやれることからやっていく」と優しい口調で話しました。(千)

 

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