私と中国〈791〉
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治安維持法犠牲者国家賠償要求同盟 国際部長
斎藤 久枝さん
中国で侵略戦争抵抗と弾圧体験を交流 |
この秋「中国平和・連帯の旅」代表団長として、中国国際交流協会を訪問した。会談では、「同盟が戦前・戦中、中国をはじめアジア諸国への侵略戦争に抗して反戦・主権在民を主張してたたかった犠牲者の名誉回復を日本政府に求めてたたかっている」ことを紹介。中国側からは「従軍慰安婦に関する詳細なレポート」が発表された。
侵略戦争による日中両国の犠牲者の共通の体験は大きな共感と連帯感を生み出した。この会談には、日本国民救援会・日本AALAの代表も加わった。
同盟は、1997年から9年にわたってジュネーブの国連人権小委員会で、治安維持法による人権侵害を訴え続けてきた。
斎藤さんは、国際部長としてその先頭に立ってきた人。アウシュビッツなどの戦跡も訪問し、06年からは、アジアへも目を向け、韓国・中国・ベトナムの平和団体と交流。今回の「旅」はその一環である。
新装なった「南京大虐殺記念館(侵華日軍南京大虐殺遇難同胞紀念館)」を訪問、生々しい体験談や展示物に、改めて大きな衝撃をうけた。
「来年は上海万博の年。南京までは新幹線で2時間40分です。万博参観の世界の人びとがたくさん足を運んで欲しい」と語った。
帰国後、他の人権団体とともに、千葉景子法務大臣と面会、「個人通報制度の批准」などを要望、「スペインの歴史の記憶法≠フような法律を日本にも」の声に「そうですね」と同感を示す大臣の言葉もあった。(お)