私と中国〈790〉
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「中国残留孤児の家」事務局長
河村 忠志さん
たくさんの人が訪問・見学して欲しい |
09年9月、NPO中国帰国者・日中友好の会が中心となって、東京に「中国残留孤児の家」(日中友好の家)が開設された。その初代事務局長である。
この「家」は、「高齢化に向かう帰国者と次代を担う2・3世の交流の拠点を」と、ある篤志家の大きな援助で実現した。
帰国者が、卓球・社交ダンス・書道・太極拳・パソコン・中国語・日本語教室などで毎日訪れ、盛況である。地域にも開放している。
河村さんは「毎月の家賃や運営費などどう生み出していくか」、直面する課題の大きさに顔を引き締める。「NPO会員」(年会費・個人3000円)は帰国者が中心でまだ200人余。
「裁判闘争を支援していただいた方々などに会員になってもらい、1日も早く1000人・2000人の規模にしたい。多くの方々が見学に来て欲しい」と真剣な表情で話す。
1歳で両親と生き別れ、牡丹江の収容所で養父母に引き取られた。大学まで出してもらい、水力電気関係の技師に。
2000年に永住帰国、2年後に孤児訴訟が始まり、闘争に専念した。原告団副代表も務めた。1年前、帰国後初めて中国の土を踏み、その変貌の大きさに圧倒された。
「日本と中国の二つの祖国をもつ帰国者が日中友好の架け橋にならなければ」と、初めて笑顔を見せた。(お)
<連絡先>「中国残留孤児の家」(NPO中国帰国者・日中友好の会)
TEL:03-3835-9357 FAX:03-3835-9358
http://www.ab.auone-net.jp/~jc-yuko/index.html
郵便振替口座=00150-1-726970 |