日中友好協会(日本中国友好協会)

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私と中国〈775〉

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中国帰国者3世、「方正友好交流の会」理事
今村 春江さん

 

中国の「日本人公墓」訪問を呼びかける

 中国ハルビン市郊外の方正(ほうまさ)県に、日本の「満蒙開拓政策」で犠牲となった5000人近い人びとが眠る「日本人公墓」が存在していることは広く知られていません。
 春江(中国名・董力強)さんの祖母ヤエさんは、奄美大島から開拓民として方正県に入植。辛酸をなめつくした体験を経て、1978年帰国しました。父親の董殿義さん(64歳)は人民解放軍広報課の仕事をしていましたが、今村さんの母とともに来日し日本で暮らしています。
 その父が「日本人公墓を日中友好のシンボルに」と方正友好交流の会を1993年に旗揚げし、現在約500人の会員がいます。
 春江さんは7歳で来日し、高校まで日本の学校に通いましたが、中国語がほとんど話せず、天津の南開大学で中国語を覚えました。
 「日本人公墓」を訪問して、その悲惨な歴史を知り、「父の仕事を受け継ごう」と決意しました。方正県を訪れる開拓団関係の日本人はいますが、日本人訪問者もハルビン止まりが多く、方正県までは足を延ばしません。
 春江さんは「日本の若い世代がたくさん来て欲しい。現地で、中国政府や国民が墓地を建立し、いまも管理している事実を見て日中友好の気運を高めて欲しい」と話します。そして「日中友好の架け橋は、国民同士が真に理解し合うことなしに、立派な架け橋にはなりません」と言葉を強めました。(お)

 

「方正友好交流の会」
連絡先 電話03―3295―0411 FAX03―3295―0400
映画「嗚呼満州開拓団」は6月13日〜7月末、岩波ホールにて

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