私と中国〈770〉
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映画監督・プロデューサー
片岡 希（のぞみ）さん
身近な「中国」を映像に |
映画「故郷の香り」（０５年日本公開、霍建起（フオジェンチィ）監督、香川照之出演）、ドキュメンタリー映画「ヨコハマメリー」（０５年、中村高寛監督）などの制作に携わり、劇場公開作品として初めて、「中華学校の子どもたち」を監督。１１月から上映が始まっています。
横浜山手中華学校で学ぶ華僑、華人の子どもたちの日常と、彼らを温かく見守る人びとの姿をとらえています。
中国に強い関心をもつ祖父や教師の影響を受け、週に１回は映画を見る子ども時代を過ごし、「身近にあった『中国から見える日本』を映像にしたい」との思いが強まり、１９９９年から北京電影学院に留学。映像、演出を学びました。
授業の一環で抗日戦争の映画を見た時、ともに学ぶ中国人学生たちが映画に熱狂する姿に強い印象を受け、「教育の違いと人の思想の違い」への関心が強まり、日本の中華学校を訪れたいと思うように。
中国文化を次世代に受け継ぎ、日中の架け橋を育てる教育のあり方、街の人びとがお互いの暮らしに協力し合う共同体のあり方に、「彼らは単なる中国人でも日本人でもなく、『華僑の自覚』をもった人たちなんだと感じました」と語ります。
３年に及ぶ撮影を通じて在日老華僑たちの戦争体験を知り、「いつか彼らの体験をまとめたい」とも。１９７７年、岡山県生まれ。（Ｚ）
☆「中華学校の子どもたち」…横浜ニューテアトルにて上映中。１２月６日（土）より銀座シネパトスで上映。以後、全国順次公開。
