私と中国〈761〉
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画家
さとう 瑠璃(るり)さん
一つの出会いからアモイの個展へ |
一人の主婦として、画家として、「平和」と「命」への思いを描き続けるさとう瑠璃さん。きっかけは、2003年に福岡市で開いた個展にたまたま来場した天津大学王研究室の王岡さんとの出会いだった。
「家族の絆(きずな)や命をテーマにした作品に、愛娘のいらっしゃる王岡先生も共感され、中国の人びとにもこの作品を見せてあげたいですね、と言ってくださったんです」
社交辞令だろうと思っていたが、中国での個展開催を熱望する王岡さんは再び来日し、個展の話が進む。王岡さんの関係者の協力で、廈門(アモイ)の会場も決まった。
天津大学での個展の打ち合わせの際には、中国の絵画・書の大家、王学仲さんにも引き合わせてくれた。
「今回の個展は、肩肘張らない普通の人同士の交流で実現しました。互いの国の文化を知り、尊敬したり、好きになったりするための交流を続けたいですね」
王岡さんとは、今後も互いの国の芸術を紹介しようと相談。最近も、十数点の書画作品が王さんから贈られたという。
いま、さとうさんは自ら作詞・作曲した歌のCDも制作。個展期間中にCDを販売し、売り上げは四川大地震被災者への義援金に充てたいと話している。
福井県勝山市出身、大分県日田市天瀬町在住。(大分支部・長野)
☆さとう瑠璃絵画展…7月29日から8月29日まで、廈門(アモイ)オリンピック博物館(月曜日休館)にて。和紙にアクリル絵の具で描いた絵約40点を展示。