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日中友好協会(日本中国友好協会)

日本中国友好協会
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HOME > 日中友好新聞 > 2018年3月15日号

日中友好新聞

居酒屋や骨董市の希望も
個人旅行増で多彩なニーズ
中国人訪日観光客の動向
齋藤ゆかり


shinbun
浅草で和服を着て人力車体験を楽しむ観光客



観光案内所からこんにちは!

 2017年は2869万人という過去最高数の外国人観光客が日本を訪れ、8月には中国からの訪日旅行客が80万人を超えました。
 東京都内にあるここ観光案内所には、中国語担当コンシェルジュが複数人常駐していますが、1人当たり1年間で1000組を優に超える中国語圏のお客様に観光案内をしたことになります。
 21017年、印象に残った中国人観光客からの質問例を5つご紹介しましょう。
1.中国でも大ヒットしたアニメ映画「君の名は。」のゆかりの地を巡礼したいという中国からの2人組。舞台となった新宿の街並みや映画にも登場した神社へのアクセス方法について質問を受けました。
2.「日本人のサラリーマンが行くような居酒屋へ行ってみたい」という中国人には新橋の飲み屋を紹介しました。外国人に人気の高級日本料理店ではなく、あくまで「日本人が会社帰りに寄るようなお店でお酒を楽しみたい」というリクエストは大変新鮮に感じました。
3.「日本では路上で喫煙してはいけないと聞いたけれど、では、どこなら喫煙できるのか?」、「東京の地下鉄では飲食ができないのか?」といった日本のマナーに関する質問も多く受けました。
4.東京以外の地域についての質問も多く、「高速バスで新潟の骨董市に行ってみたい」、「埼玉のスタジアムでJリーグの試合を観戦したい」といった相談を受けました。
5.寿司や天ぷらといった代表的な日本食については、すでに十分ご存知のようで「牛タンの専門店に行きたい」、「ミシュランをとったラーメン屋さんの場所を知りたい」、「ドラえもんがいつも食べているお菓子をお土産に買いたい」といった問い合わせも受けました。


草の根友好への近道

 2018年の訪日観光客は3000万人の大台に乗ることが予想されます。
 その中には、昨年を上回る数の中国人観光客も含まれることでしょう。
 「今回の日本旅行で残念だったことは?」と聞かれたある中国人は、「唯一残念だったのは、もっと早く日本に来なかったことです」と答えたそうです。今や中国人に日本を実際に訪れてもらうことが草の根的な日中友好につながる一番の近道となりました。
 中国人旅行客が観光案内所を利用するようになったことから団体ツアーが中心だった中国人の日本観光が個人旅行に移行しつつある様子がうかがえます。
 これからも東京の観光案内所から日本の魅力を中国へ、そして世界へと発信し続けていきたいと思っています。

(中国語観光コンシェルジュ)





735万人で過去最高

昨年、中国からの来日

 日本政府観光局(JNTO)の1月16日発表によると、2017年の来日外国人は2869万1000人(前年比19.3%増)で、同局が統計をとり始めた1964年以降、最高。
 そのうち中国本土からの年間来日総数は、735万5800人(前年比15.4%増)で、過去最高を記録。初めて700万を突破しました(従来の最高は2016年の637万3564人)。国・地域別でも、韓国(714万人余り=前年比40.3%増)を抑えてトップでした。
 JNTOは中国について、「5月の査証(ビザ)発給要件の緩和に伴う個人旅行の高まりや、クルーズ船寄港数増加などを背景に、すべての月で過去最高、とくに8月は初めて80万人台に達し、単月として過去最高を記録。年間を通して毎月50万人以上が日本に訪れた」と述べ、中国が「訪日市場全体を牽引した」と評価。
 そのうえで「個人旅行化が急速に進んでいる」として、JNTOが訪日促進宣伝で「個々のニーズに沿った多様な日本の魅力を強調し、より一層のリピーター獲得や、訪日目的の多様化をはかった」と説明しています。
 昨年の台湾からの来日総数は、456万4100人(前年比9.5%増)、香港からは223万1500人(同21.3%増)。中国、台湾、香港、韓国を合わせた東アジアからの来日客の合計は2129万2000人(前年比21.9%増)で、来日外国人総数の74.2%を占めました。

(J)



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