日中友好新聞
華やかな歌や踊りに拍手喝采
4カ国の壁乗り越えて
「東アジア文化フェスタ」に1300余人
南京事件をテーマに歌う「紫金草合唱団」
NPO中国帰国者・日中友好の会の舞踏劇「私のお母さん」
民族歌舞団 荒馬座の「沖縄エイサー」
朝鮮中高級学校舞踏部の踊り
11月4日、東京都北区で「東アジア文化フェスタ」が開催され、1300人以上が来場しました。
この行事は、東アジア4カ国の文化理解と友好促進のため、日中友好協会東京都連を主体とする同フェスタ実行委員会が主催したもの。
石子氏が開会あいさつ
石子順実行委員長・東京都連合会会長の主催者あいさつでスタート。一番手、民族歌舞団荒馬座の和太鼓や沖縄のエイサー、韓国伝統打楽器チャング(二面太鼓)の力強い演奏、在日中国人女性で構成された華夏芸術団の鮮やかな民族衣装での少数民族の踊りと続きました。
180㌢以上の長身の中国の声楽家、崔宗宝(さいそうほう)さんのバリトン独奏と陳金(ちんきんきん)さんとの重奏は圧倒的な歌唱力に魅了され、太極拳は中国人指導者の李自力(リズリー)老師と協会本部指導員の渡部快枝(よしえ)さんのゆったりとした中に力強さを感じさせる表演。
NPO中国帰国者・日中友好の会の皆さんの中国の養父母を思う気持ちを表した舞踊劇「中国のお母さん」では、涙する参加者の姿も見られました。
宝田明さんの話に感動
宝田明さん
日本映画の二枚目スター宝田明さんは、戦争体験者として二度と戦争をしてはいけないとトークし、歌を披露。83歳とは思えぬ若さ溢れる姿が感動を与えました。
休憩後は、劉唐風(りゅうとうふう)・劉
(りゅうけん)夫妻による息の合った「双人変面」。次々に面が変わる早業に拍手の連続で驚くほどの盛り上がり。朝鮮中高級学校の女子学生による朝鮮舞踊は、美しい民族衣装と若さ溢れる合唱に会場内はうっとり。馬高彦さんの二胡演奏、最後は80人の紫金草合唱団による南京事件をテーマにした「紫金草物語」。
フィナーレの交流は、出場者と会場が一体となり、「海は故郷」「赤とんぼとアリラン」「虹をかけよう」の大合唱。
会場ロビーで行われたきりえ体験や民族衣装(チマチョゴリ、チーパオなど)試着、村瀬守保写真展(日中戦争の真実を伝える)も関心を呼びました。
来年以降もと多数要望
東アジア4カ国の民族の壁を乗り越える取り組みは、東京都連合会でこそ、できたイベントだったといえます。出演した皆さんや、お客さんからも来年以降も2回、3回と継続して開催してほしいとの要望が多数寄せられました。
劉唐風・劉夫妻による変面
140人以上のアンケートには「東アジアの平和をこのような形で表現できたことは素晴らしい。アジアはひとつを実感」、「中国残留孤児の劇や宝田明さんの話に涙をたくさん流した」、「変面と朝鮮中高生の歌と色鮮やかなチマチョゴリの舞いは、とても美しかった」などの感想が寄せられました。
今回のイベントが、多数の皆さんに大きく歓迎されたことは、特別賛同金が91口、賛助金が140口、名刺広告が40口と、いずれも予想を大きく超えて集まったことからも明らかでした。
東京都連合会は、この成功の上に立って、年末に向かう諸課題を成功裏に進めようと意気込んでいます。
なお、1300人収容の観客席は開始前から満席になり、消防法との関係から多くの方に入場をお断りして返金し、お帰りを願いました。
実行委員会では、 紙面を通して「深くお詫び申し上げ、貴重な経験として今後の企画生かしたい」と述べています。
(荒)