日中友好新聞
理解は絆を強くする
全国30会場で一斉に第3回中国百科検定試験
90人が受験した東京会場
日本中国友好協会主催の第3回中国百科検定試験が3月20日に全国30カ所で実施されました。今回は、3級(ものしりコース)、2級(中国通コース)のほかに、1級(百科老師コース)を新設。受験申し込みは551人(3級169人、2級233人、1級149人)でした。
試験実施の様子や受験者の感想などが、東京の明治大学中野キャンパス会場はじめ、5会場から寄せられました。今回紹介できなかった会場については、次号でお伝えします。
「受験は楽しい」の声 東京
東京・明治大学中野キャンパス会場は、受験申し込みが、3級29人、2級42人、1級27人の合計98人。当日は、欠席が8人で、受験者は90人でした。
会場は、一部屋で、5人机に3人掛けという配置でやや窮屈感があり、今後の教室設定の課題となりました。また、やや大きめの教室でしたが、マイクを使用しなかったので、教室の後方の受験者には声が聞こえにくかったという状況もあり、これも課題、反省点となりました。
アンケートは80人から回答がありました。3級受験の10代の受験生は「大学で中国語を学んでいる途中です。中国についての教養を深め、中国の人びととより良い交流ができるようにと思い受験を決めました」との声。
30代の女性からは「中国人の友人にこの試験を受けることを伝えると『中国を理解しようとしてくれてありがとう』と感謝されました。お互いの国についてまず知るということが日中友好の第一歩であると感じました」。
さらに、公式テキストの内容についての注文や、問題自体への指摘などの意見もありました。ほかにも、「知れば知るほど奥深い中国」、「受験のたびに中国への理解が深まるのが楽しい」との声などもあり、中国百科検定試験実施の意義を再確認できました。
明治大学中野キャンパス会場では、試験終了後の会場内で懇談会を開催。20人を超える人たちが試験の状況など感想を述べ合いました(この様子は次号で紹介)。
(山根義雄)
20分前に全員そろう 大阪
35人が受験した大阪会場
大阪会場では、奈良、和歌山も含め1級から3級計35人が同じ教室で受験。欠席は1人。開始20分前にはほぼ全員がそろい、各自真剣に問題に取り組んでいました。
2級が14人で一番多く、2級を2度目という方もいました。女性は、5人で14%。最高齢は82歳、最年少20歳でともに男性。
アンケートには、「試験会場が分かりやすい」「試験の緊張感がなんとも言えず良い。会場が予備校というのもなお良い。受験生気分です」(最高齢受験生1級受験浜野さん82歳)、「受験生が少なすぎる。入門コースも設けて若者の受験を促すべき」(荒賀さん)、「うろ覚えでは迷います。歴史や文化の流れと関連付けて学ばないといけない」(高田さん)
「中国については、一般教養程度しか知らなかったが、検定で知識が深まった」(20歳、門脇さん)など、要望、提案の積極的意見がありました。
(松尾豊)
県外からの受験者も 岡山
20人が受験した岡山会場
岡山会場は、受験者20人が全員出席し、無事終了。会場は、大変緊張した雰囲気でした。
試験終了後、2級を受験した女性(70歳代)は「難しかった」と思わず声をあげました。2級では、問題が昨年の3級と比べて、設問の文書、回答の配列、問題集以外の出題と工夫がみられ、第2回検定の反省が生かされているようでした。
試験監督の理事も「昨年は、20分くらいでみんな解答し、時計を見ながら『早く終わらないかな』といった様子でした。今回は、ほとんどの人が時間ぎりぎりまで集中して回答を見直していた」と述べていました。
今回、90歳代の竹内和夫さん、井上愛子さん、また、若い人(10代2人、20代1人、30代1人)や、県外(香川県)から3人と受験者に広がりがみられました。
また、今回の受験者以外に、来年はぜひ受験したいという人が、すでに5人ほどいます。来年の受験者の目標は30人としたいものです。
(小林軍治)