日中友好新聞
受賞者らが喜びのスピーチ
北京の日本大使館で表彰式
「中国人の日本語作文コンクール」
段躍中
横井大使(右)から最優秀賞を手渡され記念撮影に応じる白宇さん
日本僑報社・日中交流研究所主催の第12回「中国人の日本語作文コンクール」の表彰式と日本語スピーチ大会が昨年12月12日午後、北京の在中国日本大使館で、横井裕大使はじめ関係者約160人が出席して開かれました。
過去最多の応募数
「中国人の日本語作文コンクール」は、日本と中国の相互理解と文化交流の促進をめざし、中国で日本語を学ぶ、日本に留学経験のない学生を対象として2005年にスタート。第12回の今回は中国各地の大学や専門学校など189校から、前回(総数4749本)を大幅に上回り過去最多の5190本もの応募がありました。
今回の募集テーマは①訪日中国人、「爆買い」以外にできること②私を変えた、日本語教師の教え③あの受賞者は今、先輩に学び、そして超えるには? ―の三つでした。
数次にわたる厳正な審査の結果、最優秀賞の日本大使賞から佳作賞まで計300本が入選し、蘭州理工大学の白宇(はく う)さん(現在、南京大学大学院に在学=男性)の「二人の先生の笑顔が私に大切なことを教えてくれた」が見事、最優秀賞に輝きました。
横井大使があいさつ
表彰式で横井大使は、自身も研修や業務を通じて、異文化に戸惑いながらも中国の人びとと交流してきた中で、この作品は「より深く中国のことを知り、日本と中国の友好と協力のために力を尽くしたいと感じた経験と重なるもの」だったとして、その「共感」こそが大使賞選出の大きなキッカケとなったことを明らかにしました。
白宇さんには賞状のほか、「日本1週間招待」の副賞が与えられました。続いて1等賞(5人)、2等賞(15人)、3等賞(60人)受賞者がそれぞれ発表され、賞状と賞品が授与されました。
受賞者たちは晴れやかな笑顔を見せ、「受賞を励みに、日本語をさらにレベルアップさせたい」「来年もチャレンジします」などと語り、新たな学習意欲に燃えていました。
第13回の募集期間は2017年5月8日(月)から31日(水・必着)まで(募集要項は3面に掲載)。
一層の理解と支援を!
受賞者代表のスピーチでは、白宇さんはじめ、1等賞受賞の郭可純(かく か じゅん)さん(中国人民大学)、張凡(ちょう ぼん)さん(合肥優享学外語培訓学校)、張君恵さん(中南財経政法大学)、張彩玲さん(南京農業大学)、金昭延さん(中国人民大学)の6人が登壇。
来賓あいさつに続き、日中交流研究所の段躍中所長(日本僑報社編集長)がコンクール12年の歩みについて報告。12年にわたる各界からの支援に感謝を表明し、コンクールへの一層の理解と支援を呼びかけました。
続いて、2017年の第13回コンクールのテーマが発表されました。日中国交正常化45周年を記念するテーマが三つ、①日本人に伝えたい中国の新しい魅力②中国の「日本語の日」に私ができること ③忘れられない日本語教師の教え。
主催者側から「引き続き、多くの皆さんに応募していただきたい」との呼びかけがありました。
1等賞の皆さんと来賓たちで記念撮影
優秀指導教師を表彰
表彰式第1部の「学生の部」に続く第2部は「先生の部――日本語教師フォーラムin中国」として、2015年に創設された「優秀指導教師賞」の受賞者が発表されました。 これは、コンクール3等賞以上の受賞者を育てた教師に対して、その日ごろの努力と成果を称えるもの。
指導教師を代表して、運城学院の瀬口誠先生が基調講演を行なったほか、受賞者6人(すべて日本人教師)が、それぞれ作文コンクールへの参加体験や「作文の書き方指導」などについて報告しました。
(日中交流研究所所長・日本僑報社編集長)