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HOME > 日中友好新聞 > 2014年9月15日号

日中友好新聞

4日間、楽しく練習・交流
埼玉で日中友好ドラムスクール

ファンキー末吉さんが企画

 

ファンキー末吉さん(前列右から5人目)を囲んで記念撮影

 

 

 8月8日から11日まで、埼玉県・城峯公園キャンプ場で「日中友好子どもサマードラムスクール」を開催。
 これは人気バンド・爆風スランプのドラマーとして一世を風靡し、現在は中国でのライブ活動をライフワークとしているファンキー末吉さん(55歳)が初めて試みたもの。



80人が伸び伸びと


 今回は、中国の子ども(小学低学年以上)および引率の大人約30人と日本側(講師・運営ボランティア、ライブ参加者等含む)を合わせ延べ80人が参加。中国側の参加者は、パールという日本の楽器メーカーの中国代理店が08年から中国全土で開催しているドラム教室(パール倶楽部)の生徒が中心です。
 日本側参加者は、小学生から大人まで幅広い年齢層で、4つのドラム教室とベース教室でそれぞれ練習を行いました。キャンプ場内の各バンガローにドラムセットを設置し、音量を気にすることなく、たたき放題。
 中国在住の日本人と東京在住の中国人がボランティアで通訳を務め、さまざまな協賛企業の食材提供を受けながら、上海で居酒屋を経営する日本人ボランティアがイスラム教徒にも対応した食事作りに専念しました。
 夜の発表会では、日中双方の参加者が練習の成果を発揮。その後は講師陣が迫力満点のライブパフォーマンスを行ない、夜遅くまで日本語と中国語で気勢を上げ、大いに盛り上がりました。
 最終日は、参加者全員に全講師のサインが入った「修了証」が手渡され大喜び。
 来年は100人集めて開催すると決意を新たにして解散しました。

盛り上った発表会とライブ
(右端がファンキー末吉さん)

 

 

 

民間交流が何より大切

 

 ファンキー末吉さんが中国のロック界に身を投じたのは、1990年代。当時はアンダーグラウンドな存在だった中国のロックバンドと縁をもったことがきっかけでした。
 商業路線をひた走る日本の音楽界に限界を感じると同時に、中国ロックの「熱さ」にほれ込んだファンキーさんは、日中両国を行き来してのライブ活動、ドラム指導やプロデューサーとして活躍します。
 ファンキーさん自身、10代の頃ドラムの夏季合宿に参加して楽しかった思い出があり、今回のサマースクールを思い立ちます。人気ドラマーのほか、実力派ベーシストやギタリストに講師としての参加を依頼。中国にはあまり関心のなかったミュージシャンも快く引き受けてくれました。
 2013年に実行する予定でしたが、尖閣問題のため断念。今年は、直前にコンテスト参加などの理由で中国側から15人のキャンセルが出ましたが、それでも広東省や河南省などから30人が集まりました。
 ファンキーさんは「日中友好」という言葉が大嫌いです。しかし日中間の悪感情をマスコミが過剰に煽っており、一般民衆の実態と違うことに憤りをもち、今回あえて「日中友好」という言葉をサマースクールに冠しました。
 日本と中国の国民性が違うのは当たり前で、「民間外交」が何よりも大切だと主張します。中国ロックの父、崔健とも親交をもち、長年中国で活動していく中で、本当に重要なのは実際の人間関係だと実感しているファンキーさん。国がどうであれ、隣人とは仲良くという「ロックの精神」を後世につなげていきたいと語りました。

担当講師から修了証を手渡されて

 

 



参加者が「良かった」と感想


◇引率者(パール・クラブ ドラム指導者・楊雪さん)
子どもの習い事が当たり前の中国で、ドラムを習うことは、ピアノやバイオリンなどに比べ少数派。それでも「人と違う」楽器ができることは子どもにとってプラスになると考える親は多い。
今回参加したのは、日本の有名なミュージシャンから直接手ほどきを受けられることと、日本の自然豊かな場所で、のびのびとドラムをたたける環境が魅力的だったから。

 

◇生徒(蔡昊くん、17歳)
ドラムを始めてまだ2年くらい。でも、どんどんたたけるようになってとても楽しい。日本のアニメも大好きで、知っている日本語はアニメから学んだ。来夏は大学受験があるので参加できないけど、ドラムはずっと続けたい。

 

◇日本人指導者(工藤義弘さん、MAD大内さん)
中国の生徒はとても素直で純粋、そして頑張り屋だ。発表会やライブになると自分を全力で表現し、爆発的なエネルギーをもっている。正直に言うと、中国にはあまりいい印象をもっていなかったが、こういう子どもたちと接すると見方が変わると思う。(滝沢)

 

 



 

 

 


 


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