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HOME > 日中友好新聞 > 2014年7月5日号

日中友好新聞

日本中国友好協会第63回大会
今こそ「不再戦・平和」の旗掲げ
難局打開と運動前進に全力あげよう

 

261人が参加した日本中国友好協会第63回大会(東京都内)(写真はすべて三井基次氏)

 

 

 日本中国友好協会は6月14、15の両日、東京都内で第63回大会を開催し、代議員、評議員、役員ら261人が参加、大会議案、大会宣言、「安倍内閣の集団的自衛権行使容認を許さない」、「安倍首相の時代逆行の『歴史認識』を糾弾する」の両決議、13年度決算・14年度予算などを採択し、新年度役員を選出しました。
 大会は、日中国交回復以来最悪の日中関係打開のため、今こそ「日中友好協会ここにあり」の気概で「不再戦・平和」運動をいっそう前進させ、「戦争する」国づくりや歴史逆行の各種策動を打ち破り、「草の根」の友好の輪を広げつつ「仲間づくり」の拡大めざし奮闘する方針を決定しました。



全国から261人が結集


 梅雨の晴れ間で真夏並みの暑さとなった2日間、会場は、東京都連と本部事務局員ら大会要員の努力ですっかり整えられ、初日、全国各地から参加者が続々と到着、雰囲気が一気に盛り上がりました。
 初日午後1時、大会の開会が宣言され、大会の議長(4人)、書記、役員らを選出。前大会以来1年間の会員物故者30人に黙祷を捧げました。
 あいさつに立った長尾光之会長は、厳しい現在の日中関係のなか、集団的自衛権行使容認をめざす安倍政権の暴走を食い止めなければならないと強調、1950年の創立以来真の日中友好に全力をあげてきた協会の歴史を振り返り、その伝統を踏まえて運動をさらに前進させようと呼びかけました(会長あいさつ大要2面)。



来賓3氏が連帯あいさつ

 


大会に出席した来賓各氏(右から王暁渡公使、孫永剛一等書記官、千坂純日本平和委員会事務局長、田村智子日本共産党参議院議員)

 

 

 来賓として、中国大使館の王暁渡公使、日本平和委員会の千坂純事務局長、日本共産党の田村智子参議院議員があいさつしました。
王氏は、民間交流こそが、最も厳しい現在の中日関係を健全で安定した関係に戻すための安定剤と推進力となっていると指摘、日中友好協会が侵略戦争反省の歴史認識を日本国民、とりわけ若い世代に広げ、未来に向け新しい歴史を切り開く活動の推進力となるよう期待を表明しました。
千坂氏は、「日中の軍事衝突は互いに何の利益にもならず、甚大な被害をもたらすだけだ」と述べ、双方が平和的な話し合いのテーブルにつくべきだと強調、そのためにも安倍政権の歴史逆行阻止に共に頑張ろうと訴えました。
田村氏は、安倍政権の集団的自衛権行使の暴挙を許すわけにはいかないと力説、日中友好協会の「不再戦・平和」を原点とする活動と、日中相互理解と正しい認識の前進めざす活動が大切であり、とくに「中国百科検定」の活動が重要と評価しました(来賓3氏あいさつ大要2面)。
大会に寄せられた多数の祝電・メッセージのうち、中日友好協会、社会民主党、日中友好会館、日本青年団協議会からのメッセージが会場で紹介されました。



戦争への道許すな―議案提起

 

 田中義教理事長が大会議案を提案し、議案発表(本紙4月25日号)以後の新たな情勢の動きに触れ、各地組織からの議案への質問、修正意見などにも答えながら発言。安倍政権の暴走、空中衝突の危険まで生じている日中関係の中で民間を中心に友好交流改善の動きも生まれている現状、中国国内の諸動向を説明、議案への修正意見などは協会本部で検討し適切に対応すると述べました。
 運動面では「尖閣アピール」署名が1万1000人に達し、「中国百科検定」や「京劇全国公演」などが大きな成果を収めたことを報告し、これらの活動をさらに発展させようと述べました。



 

本部財政の厳しい現状を報告


 矢崎光晴事務局長が「協会本部財政の現状と改善のための方策」について報告。全国組織の奮闘の下でも協会の組織現勢は4年連続の減少となっており、この事態が全収入の7割以上を会費・準会費に依拠している本部財政に深刻な影響を与えていると説明。
 その打開には、何よりも会員・準会員の拡大を中心に特別募金活動にも取り組みながら、当面の経費削減策として、本部実務の整理と合理化、機関紙「日中友好新聞」印刷の版下作成の業者委託から自力作成への切り換えなどを実行、さらに事態によっては新聞発行回数の変更、『季刊中国』発行の見直しなども検討せざるをえないと述べ、その具体策を大会後の理事会などで論議するよう要請しました。
 この問題について2日目午前討議した大会財政小委員会の代表が同日午後の本会議で報告、協会活動の存続のためにも財政対策に本気で取り組み、第59回大会現勢回復へ1200人の増勢をめざすことを基礎に、矢崎事務局長の提案を大会後の常任理事会などで早急に討議し、全会員が納得できるような方向で結論を出すべきだと強調しました。

 

 

 

意気高く内容豊かな代表発言

 

全国各地の代表35人が発言、真剣に聞き入る大会参加者たち

 

 

代表発言に思わず笑みがこぼれる(兵庫県連の参加者)

 


議案討議は2日間で全国各地の代表35人が発言しました(氏名とテーマ3面)。
 「中国百科検定」について特別報告に立った大西広常任理事は、今年3カ所で実施した実績や教訓を総括し、来年の期日は9月27日。会場は可能であれば全都道府県、最低でも全国20カ所で2000人を確保したいと述べ、大会後各地の組織が検討し、ぜひ開催の名乗りをあげてほしいと呼びかけました。
 大田宣也副理事長は組織拡大について、手を尽くせば前進は可能だと強調し、そのためにも「組織活動5原則」の実践が大切と訴えました。
 兵庫県連の上田雅美事務局長は同県連が今春、「平和友好の旅」を実施し湖南省で日本軍暴虐の跡地を訪ねた経験を紹介。
 東京・北支部の大門高子さんは、「紫金草」や「再生の大地」合唱活動による「草の根」交流や北区内の公園への「平和の女神」像設置活動について紹介しました。
 以上4人を含め、35人はそれぞれ尖閣問題とアピール署名活動、不再戦・平和、歴史逆行・戦争する国づくり暴走反対、戦後補償、中国人実習生支援、中国残留孤児・配偶者対策、中国百科検定への取り組み、風雷京劇団公演活動、仲間づくり、「草の根」友好交流、学習活動、太極拳、きりえなどの文化活動などを報告。
 これらはいずれも「日中友好協会ここにあり」の意気込み高い豊富多彩な活動で、全参加者に深い感銘を与えました。とくに3人の青年代議員の生き生きとした活動報告には日中友好の未来への期待が広がりました。
 矢崎事務局長が2日間の討議のまとめを行ない、各代表発言がすべて、当面する困難を打開し協会の運動を前進させる力強い有意義な内容だったと総括しました(要旨3面)。

 


 

「東京・北京」の大合唱


 採決では、@前年度活動報告・今年度活動方針A前年度決算報告・同会計監査報告B今年度予算をそれぞれ圧倒的多数の賛成で採択しました。
 今年度新役員選出後、長尾会長(再選)が全役員を代表してあいさつ。続いて大会宣言(全文2面)、二つの決議(案文を一部字句修正)(全文5面)を拍手で採択しました。
 新・再建支部および優秀組織・個人の表彰、物故者の顕彰に続き、会場の設営・運営に奮闘した大会要員に全参加者から感謝の拍手が送られました。
 フィナーレは恒例の「東京―北京」の大合唱。全員が手を取り合って大会の成功を喜び、協会創立65周年を迎える来年に向け運動をさらに前進させることを誓い合いました。

 


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