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日中友好新聞

2013年9月5日号1面
日中友好運動の前進誓う
宮浦坑中国人殉難者慰霊碑
大牟田市で除幕式と慰霊祭

中国人殉難者慰霊碑に黙とうする福岡訴訟原告団長、
原告遺族、協会の太牟田支部・福岡県連・熊本支部の代表

 

 

黒御影石、高さ2b

 

 福岡県大牟田市の「宮浦石炭記念公園」の一角に建立された「三井三池炭鉱宮浦坑中国人殉難者慰霊碑」の除幕式と第一回慰霊祭が8月4日行われ、約100人が出席しました。
  これには、中国人被害者原告団団長と、宮浦坑で過酷な労働を強いられた原告の遺族、中国の弁護士と通訳の4人が招待され参加しました。
  この慰霊碑は、協会大牟田支部が福岡県連および熊本支部と共同で大牟田市当局と交渉を重ねた努力が実り、6月23日に着工、このほど完成したもので、中国産の黒御影石造り高さ2b。亡くなった44人の氏名や出身地が刻まれています。
  まず、日本側から大牟田支部の福田紀彦支部長、福岡県連の岩佐英樹副会長、熊本支部の加藤修支部長の3人、中国側から崔書進原告団長と謝民原告の遺族の2人の5人が除幕の儀を行いました。
  5人が呼吸を合わせてひもを引くと黒御影石に金色に輝く文字で「三井三池炭鉱宮浦坑 中国人殉難者 慰霊碑」(理事・熊谷誠二さん揮毫)と刻まれた慰霊碑が現れ、一斉に大きな拍手が沸き起こりました。

 

 

犠牲者44人の氏名刻む

 

中国弁護団の康健弁護士(右)

 

 司会者が「強制連行された中国人労働者は、この宮浦坑関係で44人、三井三池炭鉱全体では635人が亡くなられました。その無念の思いをしっかり受け止め、心からのご冥福を祈って」と呼びかけ、厳粛な雰囲気のなかで黙とうが行われました。
  主催者を代表したあいさつで、大牟田支部副支部長の堀榮吉さんは、各界からの支援に感謝の言葉を述べた後、引き続き万田坑跡地にも殉難者慰霊碑を建立するため荒尾市に申し入れていることに触れ、その実現のため全力を挙げる決意を述べ、引き続き協力を訴えました。
  来賓あいさつは最初に、中国駐福岡総領事館の白濤領事、大牟田市から、企画総務部部長の井田啓之さん。いずれも「日中間が尖閣問題や歴史認識問題などで緊張している今、この碑が建立された意味は大変大きい」と心からの歓迎を強調しました。
  また、中国と日本の弁護団を代表して康健弁護士、東京の森田太三弁護士があいさつ。 中国人強制連行・強制労働裁判で国と企業の不法行為を認めた最高裁判決などの成果と、今回の「慰霊碑」建立の成果を力にして「残された問題解決に力を入れたい」と述べました。
  協会福岡県連副会長の岩佐英樹さん、熊本支部支部長の加藤修さんは「碑」建立の意義を強調し、これを確信にして日中友好運動を前進させる決意を述べました。

 

 

碑文を両国語で朗読

 

 献花・参拝では、司会者から「私たちが中国人殉難者の無念の思いを深くつかみ心からの謝罪と慰霊の誠を捧げるために碑文を朗読していただきたい」と述べ、まず日本語朗読を元大牟田市議で協会員の北岡恭子さん、中国語朗読を通訳の耿春梅さんが行いました。
  全員合唱に移り、大牟田センター合唱団団長の浦田伊佐雄さんのアコーディオン伴奏で「東京―北京」を高らかに合唱した後、三池炭鉱労働者と家族の会・会長で協会大牟田支部理事の笠原忠雄さんが閉会あいさつを述べました。

「悲しみは 国境を越え ここに眠る」
日本語と中国語で刻まれた碑文

 

 


  閉会と同時に激しい雨となりましたが、50人余の方々がホテルでの「日本中国友好交流親睦会」に参加しました。
  福田紀彦支部長が乾杯のあいさつ。中国からの招待者と交流し親睦を深めました。テーブルスピーチに続いてアコーディオンにギター演奏、竹内隆雄さんも加わり、日本と中国の歌を歌い、「東京―北京」の全員合唱で閉会しました。(矢田正剛)

 

 

 

 

 

 

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