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日中友好新聞

2012年7月5日号1面
日中国交回復40周年迎え
「友好」の輪さらに広げ交流の前進を!

日本中国友好協会第61回大会

 日本中国友好協会は6月9・10の両日、東京都内で第61回大会を開催し、代議員、評議員、役員ら305人が参加。大会議案、大会宣言、決算・予算などを採択し、新年度役員を選出しました。
 大会は、東日本大震災と福島原発事故の被災地支援に取り組みながら、多彩な友好交流活動を前進させた1年間の成果に立って、日中国交回復40周年に当たる今年、「中国脅威論」など、当面の各種障害を乗り越え、「不再戦・平和」の旗をさらに高く掲げて、両国民間の「草の根」の相互理解を増進させつつ、いっそうの「仲間づくり」をめざし奮闘する方針を決定しました。

 

会場に各地代表の元気な姿

 

写真1 日本中国友好協会

305人が参加した第61回全国大会
(東京都内)

 「関東地方の梅雨入り」が発表された大会初日は、あいにくの雨模様でしたが、2日目は朝から快晴。完成したばかりの「東京スカイツリー」がくっきりと初夏の青空にそびえ、大会の成功を祝福しているかのようでした。
 東京都連の関係者はじめ大会要員の努力ですっかり整えられた会場には、初日、全国各地から参加者が続々と到着。ロビーでは、しばらくぶりの再会を喜び懇談し合う場面があちこちに見られました。
 6月9日午後2時、大会の開会が宣言され、4人の大会議長ほか、大会の書記・役員を選出。前大会以来1年間の会員物故者37人に黙祷を捧げ、その遺志を継いで奮闘することを全員で誓いました。
 あいさつに立った長尾光之会長は、依然深い傷跡を残している大震災と福島原発の被災者への支援を、今後も続けると表明。「中国脅威論」を克服し、国民同士の理解と友好を深める活動を大いに強化しよう、と呼びかけました。

 

来賓3氏があいさつ

 

写真2 日本中国友好協会

中国大使館湯行使参事官(右端)らが出席
 (写真提供=伊那谷峯雄氏)

 来賓として、中国大使館の湯本淵公使参事官、日本平和委員会の佐藤光雄代表理事、日本共産党の宮本岳志衆議院議員の3氏があいさつ。
 湯氏は、日中友好協会がここ半年来、両国関係に生じた雑音に、友好の情熱をもって対応したことに心からの敬意を表すると指摘。国交正常化40周年に当たり、成果と同時に試練もあった従来の日中関係の基礎の上に、今後40年さらにいっそう努力し、相互に相手が必要だという視点を確立すべきだと述べ、アジアで日中両国が国際友好の手本を示そう、と強調しました。
 佐藤氏は、現在は「平和」こそが世界の本流だと述べ、「一刻も早く日米安保条約を廃棄し、真の平和を実現してこそ、アジア諸国との友好発展の道が開かれる」と訴えました。
 宮本氏は、昨年中国の対日米韓貿易が1兆ドルを超えた実績に言及し、「軍事に頼ることは時代遅れ。今こそ“平和・外交による安全保障”の確立を」と強調。日中友好協会の活動の前進に期待を表明しました
 中国大使館からは湯氏のほか、友好交流部の王麟書記官と政治部の李洋アタッシェが出席しました。
 内外の団体・個人から多数の祝電・メッセージが寄せられたと報告され、そのうち、中日友好協会、中国国際交流協会、地元・東京台東区の吉住弘区長のメッセージが読み上げられました。

 

「中国脅威論」打破を−議案提起

 

写真3 日本中国友好協会

全議案を全会一致で採択

 田中義教理事長が大会議案を提案。議案発表(本紙5月5日号)以後の情勢の新たな動きや、各組織・会員からの議案修正意見にも触れながら説明しました。
 国交回復以来の40年間に、両国は経済、文化などの面で密接不可分の関係を築きながら、歴史認識、領土問題などで克服すべき課題をかかえており、今こそ友好運動の国民的広がりをつくりだし、日中関係を前進させようと強調。
 「中国脅威論」の台頭などの下、現在、両国民の相互感情の悪化は改善されていないが、世論調査で「両国関係は重要」が双方とも8割にのぼり、ここに潜在的な「友好の願い」が示されていることに注目すべきだとも述べました。
 40周年の記念事業については、「新中国草創期の映画」上映活動の促進やシンポジウム開催を計画していることを明らかにしました。
 「仲間づくり」と組織強化では、全国各地の奮闘で、会員・準会員が昨年の第60回大会現勢をほぼ取り戻すまでに達したと報告し、仲間づくりにいっそう力を入れようと提起。さらに、青年への働きかけの重要性をあげ、今年9月に東京で全国青年交流会を開催する計画を発表しました。
 また、「大会の隔年開催」などを内容とした規約改正を向こう1年かけて検討することを提案しました。
 昨年度決算、今年度予算案の提案報告に続き、石子順副会長が「新中国草創期の映画」上映活動計画について特別報告。1950年から60年代初めまでに制作された「白毛女」、「阿片戦争」などの6作品は、いずれも新中国を生みだした原動力を示す迫力があり、全国で上映活動を成功させようと訴えました。

 

幅広く豊かな代表発言

 

写真4 日本中国友好協会

参加者とともに「東京・北京」を歌う長尾光之会長(中央)と伊藤敬一名誉会長(右)

 全体会議の議案討議は、2日間で全国各地の代表合計23人が発言、不再戦・平和、戦後補償、「中国脅威論」打破の取り組み、名古屋市長発言への抗議活動、震災救援・中国人研修生支援、「残留孤児・帰国者」対策、沖縄問題、仲間づくり、とくに青年のなかでの組織拡大、草の根の友好交流、文化・学習など、すべてが多彩で幅広い活動を反映した豊かな内容で、全参加者に深い感動と確信を与えました。
 2日目午前に5会場で2時間半、分散会を開催、合計196人が参加し、119人が発言。各会場とも、地元の活動経験紹介、あるいは大会議案の質疑・討論を通じて、自らの活動内容をいっそう豊富にする学習交流の場となりました。
 午後の全体会議で、矢崎光晴事務局長が分散会討論を含め「討議のまとめ」を行ない、2日間の発言がすべて多彩な活動を反映した有意義な内容で、全国の仲間に勇気を与え、協会の運動発展に大きく寄与したと総括。
 また組織強化活動では、ここ1カ月間だけで仲間を100人以上増やし、大会2日目午後の時点で、前大会現勢にあと18人というところまで到達したと報告。全国の会員が一体となって「友好」の輪を広げ、運動を前進させようと訴え、満場の拍手に包まれました。

 

活動方針など全会一致で採択

 

 採決では、前年度活動報告・今年度活動方針、前年度決算報告・同会計監査報告、今年度予算がそれぞれ全会一致で採択されました。
 今年度新役員の選出後、長尾会長が全役員を代表してあいさつ。続いて大会宣言が読み上げられ、満場の拍手で採択されました。
 四つの新・再建支部(下関〈山口〉、苫小牧〈北海道〉、相模原〈神奈川〉、門司〈福岡〉)および優秀組織・個人の表彰、物故者の顕彰に続き、大会の設営・運営に奮闘した東京都連の要員の皆さんに満場から感謝の拍手が送られました。

 

「東京・北京」の大合唱

 

 フィナーレは恒例の「東京・北京」の大合唱。全員が手をとり肩を組み合って大会の成功を喜び、運動のさらなる前進を誓い合いました。

 

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