日中友好協会(日本中国友好協会)

これまでの主な活動
日本中国友好協会
〒101-0065
東京都千代田区西神田2-4-1 東方学会ビル3F
Tel:03(3234)4700
Fax:03(3234)4703

HOME > 日中友好新聞 > 2012年5月25日号

日中友好新聞

2012年5月25日号1面
「若い世代と日中友好、現在と未来」
学習と活動通じ大きく成長
福岡県連青年部の前進 松尾武蔵

 「日中友好」の事業を若い世代(青年学生)にバトンタッチし、発展させることは、日中友好協会の将来にとって重要な課題です。全国に先駆け「青年層」の結集で成果をあげている福岡県連の取り組みをレポートします。

 

 2月4日、県連青年部は今年最初のイベントとして長崎市で開催された「長崎ランタンフェスティバル」への日帰りツアーを行い16人の青年が参加しました。
 現地では協会長崎支部事務局長の案内で、日本二十六聖人殉教地、長崎歴史文化博物館の特別企画展「孫文・梅屋庄吉と長崎」を見学、夕暮れとともにランタンフェス会場へ。参加者は点灯されたランタン、ライトアップされた建物の幻想的な風景を思う存分楽しみました。

 

30余人が青年部に結集

 

写真1 日中友好協会
青年準備会主催の「お花見会」で楽しく交流

 現在、福岡県の青年組織は県連青年部と小倉支部青年部があり、30人余りが参加して活発に活動しています。さらに、福岡支部青年部準備会が組織され、一日も早い結成目指して頑張っています。
 4月1日、青年部準備会主催で「お花見会」が福岡城址で開かれ、中国人留学生13人を含め32人が参加して日中青年交流を楽しく行いました。
 一昨年10月9日に小倉支部で青年部が結成され、これを受けて、県連青年部が昨年9月2日に結成されました。結成総会で簡単な目的と規約を決め、9人の青年部委員会をつくり、部長と副部長2人、事務局長を選出しています。
 目的の1つは、県下の青年学生の中に日中友好運動を広め、青年学生会員を大いに迎える。2つ、県内の各支部に青年部を結成する。3つ、県内の青年部や支部と協力して、青年のための各種の行事に取り組むなど。
 結成後、2カ月に1回のテンポで行事を企画してきました。結成直後の10月に1泊2日の中国人留学生との学習交流会を風光明美な能古の島で行い25人が参加。12月は「日中交流水餃子会」に25人など。

 

きっかけは学生班の誕生

 

 小倉支部青年部は、今日まで3カ月単位くらいで「青年学生交流会」を企画し、留学生との交流を中心に「餃子会」や「日中友好運動の歩み」「中国の経済」「三国志の世界」など多彩な学習・交流に取り組み、すでに8回を数えています。
 県連は12支部・準備会に1100人を超える会員・準会員がいますが、どこでも会員の高齢化が進み若い層が少なく、若い人たちをどう協会に迎えるか、これが焦眉の課題になっていました。こうした中で、県連内に対策委員会を設置し、取り組みを始めました。
 青年の組織化のきっかけは数年前の大学での学生班の誕生です。当時、北九州市や久留米の大学で中国語や留学生との交流を通じて学生の会員が生まれ、これが2つの大学で日中学生班の誕生となりました。
 小倉では、08年に起きた四川大地震に対する小倉支部の募金活動に、北九大の中国語科の学生が参加したことがきっかけになり、支部の餃子会に参加して6人の会員が生まれ学生班の誕生になりました。
 その後も、戦争展や中国人留学生との交流を通じて青年会員が増加。県内全体でも、中国語や留学生との交流、戦争展、中国旅行などがきっかけになって青年会員が増えています。

 

青年会員の困難に対策を

 

写真2 日中友好協会
福岡県連青年部結成!

 この間の青年部の活動を通じて、明らかになったのは、青年会員たちの置かれたなかなか厳しい状況です。青年部役員会がなかなかもてない、夜9時ころからしか開けない。仕事がない、金がないなど深刻です。小倉青年部役員の1人は、警備員やコンビニなどさまざまなアルバイトを経て定職につきましたが、仕事が多忙で、役員会議を開くのが極めて厳しい状況です。
 県連の青年部活動もこうした青年の実態に対応する取り組みに発展させなければなりません。そのためにも、県連や支部が大いに知恵を出し、金も出していくことが必要です。
 田川支部では今年4月の総会で、青年部結成のために、組織化の方針と10万円の予算を組み、意識的な取り組みを開始することになりました。

 

学ぶことは新鮮な驚き

 

 青年会員は学習と活動を通じて大きく成長しています。ある役員は「三国志までさかのぼった中国の歴史や『文化大革命』が及ぼした影響など、日中友好協会で学ぶことは新鮮な驚きがあり、戦争展や中国人強制連行跡地探訪などの不再戦平和活動は、次の世代へとつないでいかなければならない大事なことだと思います。また、中国人留学生との交流は他の団体ではなしえない貴重な活動です」と語っています。(福岡県連合会理事長)

[一覧に戻る]