安倍内閣は、立憲主義と民主主義を踏みにじって成立させた「安全保障関連法」(戦争法)を3月29日に施行させました。
日本中国友好協会は、「二度と再び戦争の過ちを繰り返してはならない」と訴え続けた戦争体験者の思いを踏みにじり、平和憲法を形骸化させる安倍内閣による戦争法施行の暴挙に、満身の怒りをもって抗議します。
この戦争法の施行によって、日本は法律上「戦争する国」へと変わり、世界中の「殺し殺される」戦場に日本の若者が送られ、報復の連鎖のなかで日本国民がテロの標的になる危険が現実のものとなろうとしています。
かつて侵略戦争に加担させられた元日本兵たちは、自らの体験から「人間が人間であることを許さない」戦争の本質を訴え続けてきました。
アフガニスタンとイラクに派兵された米兵の多くが人間性を奪われ、2012年には戦死者を上回る320人が自殺しています。
日本でも、イラクとインド洋に派遣された自衛隊員の多くが心に深い傷を負い、54人にのぼる隊員が自らの生命を絶っています。人間性を奪う戦争に若者を送ってはなりません。
戦争法の施行が強行された一方で、戦争法の廃止を求める世論と運動は国民各層に広がっています。この国民の声に後押しされて、国会では、戦争法を廃止し立憲主義を取り戻すための画期的な野党協力が具体化しています。
政権与党の元幹部の多くも、歴代の政権が守り続けた立憲主義、民主主義、平和主義をないがしろにする安倍内閣の暴挙に怒りの声をあげています。
日本中国友好協会は、侵略戦争の事実と教訓を語り広げ、施行された戦争法を発動させないために奮闘します。
そして、思想信条や支持政党の違いを超えて平和を求める幅広い国民と手を携えて、戦争法を廃止させ、安倍首相がもくろむ「明文改憲」を許さないために全力をあげるものです。
2016年3月29日
日本中国友好協会
(会長 長尾 光之)
[一覧に戻る]