日中友好協会(日本中国友好協会)

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公式見解

理事長談話「中国海軍艦船のレーダー照射について」

 日本中国友好協会の田中義教理事長は、中国海軍艦船から自衛隊艦船に射撃用レーダーを照射した事態について次のような「談話」を発表しました。

 

 2月5日、防衛相は記者会見を行い、1月30日に中国海軍艦船から自衛隊艦船に対して射撃用レーダー照射が行われていたと発表し、中国側に抗議したことを明らかにしました。他にも同様の疑いがあると言及しています。
 レーダー照射が事実とすれば、日中双方が戦火を交える場面、まさに一触即発の危機が現実にあったということになります。日中不再戦と平和友好を願う日中友好協会としては極めて遺憾だと強く言わざるを得ません。
 その後、中国側は調査の結果、射撃用レーダーの照射は事実でないと否定し、日本側が一方的に虚偽の状況を発表した、として非難しています。2月12日には米国務省報道官も照射の事実を確認し中国側に懸念を表明した、としています。
 照射が事実でなかったとしても、今や中国軍と自衛隊の直接対決が日常化しているなか、尖閣諸島を含む東シナ海周辺ではいつでも偶発的な衝突が発生しうる危機的な状態であることに変わりありません。
 一時は日中首脳会談開催に向けた動きも伝えられましたが、話し合いの気配は見られません。日本側は「尖閣諸島を巡って領土問題が存在しない」との態度を改め、中国側も尖閣の日本の実効支配に対抗し、既成事実をつみ重ねるような挑発行動を中止するよう求めます。
 日中防衛当局の緊急連絡体制の確立が検討されていますが、双方が偶発的な衝突を防止するため、直ちに話し合いを開始するべきです。
 日中両国政府は「相互の関係において、すべての紛争を平和的手段により解決し、武力又は武力の威嚇に訴えないことを確認する」という35年前の日中平和友好条約の原点に立って、冷静な話し合いによる平和的解決のために努力することを強く要望するものです。

 

 2013年2月12日

 日本中国友好協会理事

 田中義教


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