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HOME > 私と中国 > 2012年10月25日号

私と中国〈856〉

宗景 正さん写真 日中友好協会

写真家
宗景 正さん

 

帰国者支援活動続ける

 知人の中学校教師が夜間中学に転勤した時、声をかけられ、夜間中学を知った。そして在日朝鮮人や中国「残留日本人孤児」と出会い、夜間中学を10年間取材し写真集として発表、その後、夜間中学で知り合った中国「残留孤児」らが闘っていた国賠訴訟を取材した。
 「残留孤児」発生の主要な原因となった「満州開拓団」の取材も並行して行った。彼らは悲惨な戦争被害者であるが、その被害は日本の他国侵略を抜きには起こりえないことである、と宗景さんは語ります。
 宗景さんは、このことを深く知るために2006年以降中国東北部を7回訪問しています。今年は8月後半から9月中旬に、黒河など北部国境に暮らす人びとや日本軍の戦争遺跡を取材した。
 現地でも毎日、テレビで領土問題が放映され、話題となっていたが、住民や地方政府関係者は親切でこれまでと変わりなく、なかには「このような時期によく来た」と言う人もいたそうです。
 国賠訴訟支援の取材を通して、中国「残留孤児」やその家族に接し、日本語が話せず地域で孤立している彼らに対して地域での居場所つくりの支援は継続して行なっている。
 06年、「残留孤児」の写真展で来訪者に呼びかけたところ、支援の輪が大きくなり、中国「残留日本人孤児」を支援する兵庫の会結成へとつながった。
 この活動は生活講座や日本語教室開設へと発展し、08年には新支援策施行に合わせて尼崎日本語教室が開設された。この地域教室は帰国者から喜ばれ、昨年からは文化交流教室も開設している。いま教室には35人の帰国者とボランティア28人が参加している。
 今年4月からは支援母体を「コスモスの会」として、この地域にさらに深く根ざした活動をめざしています。(U)

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