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日中友好新聞

2007年6月25日号1面

交流の計画話し合う
2007日中友好協会訪中代表団、中国・北京を訪問

 協会第56回大会で選出された長尾光之会長を団長とする「2007日中友好協会訪中代表団」が6月5日から9日まで、中国日本友好協会・中国国際交流協会など八つの団体・機関を訪問。今後の友好交流の意義・計画について話し合いました。

写真

中日友好協会の井頓泉副会長(左から2番目)らと会談する、日中友好協会訪中代表団(右側)

 相互理解の重要性を確認
 中国日本友好協会

 最初に訪問した中国日本友好協会では、井頓泉(中国人民対外友好協会副会長・中国日本友好協会常務副会長)、袁敏道(中国日本友好協会副秘書長)、董振華(同友好交流部副部長)、王麟(同友好交流部員)の各氏と会談。
 長尾会長が「今年は日中国交回復35周年、盧溝橋事件・南京事件70周年という重要な歴史の区切りの年。貴協会との一層の関係強化をはかり、両国民の友好前進に努力したい」と訪問の目的を述べました。
 井頓泉副会長は心からの歓迎の意を述べ、「新たな友好交流事業の発展について忌憚のない意見交換を行いたい」とあいさつしました。
 会談では、日本側から、安倍首相の訪中、温首相訪日による日中関係の一定の前進を評価しつつも、靖国派≠フ台頭により、日本政府の侵略戦争肯定美化の姿勢が一層強まり、対米従属の強化により海外派兵体制が増強され、改憲の策動が進められている日本の情勢を紹介。協会が進めている不再戦・平和活動に共感が寄せられ、「9条の会」が日本国内で急速な広がりを見せていること、国民の中国への関心の高まりが協会組織の増勢にもつながっていることなどを紹介しました。

 当面の具体的活動で協力

 中国側は、2000年の関係正常化以来、柳条湖事件70周年、盧溝橋事件65周年、戦後60年の各節目に共催した記念行事などが両国民の友好促進につなげられてきたことを高く評価。
 日中政府関係は安定しているが、日本の歴史認識、両国民の感情の悪化、台湾情勢の変化など、深層部分の問題は解決しておらず、今後もさらなる交流の強化、特に若い世代の参加する交流を重視していることが語られました。
 日本側が、今後の「平和の旅」や、「北京風雷京劇団」日本公演、宮崎・都城、熊本、鹿児島で開催予定の「聶(じょう)栄(えい)臻(しん)と沙飛写真展」、太極拳研修、囲碁対局ツアーなど、当面予定されている事業についての支援を要請したのに対し、中国側は全面的な協力を約束。さらに、留学や太極拳テキスト翻訳許可など、友好交流についての具体的な要望についても、中国側はそれぞれについて検討したうえで、できる限り協力すると応えました。
 会談の最後に、「両協会の関係強化を一層強め、具体的な友好交流計画について協議していく」ことを確認。中日友好協会から「日中友好協会の代表団を毎年招待したい」と発言があり、日中友好協会からも「今年11月頃に貴協会代表を招待したい」と述べ、双方が「喜んでお受けしたい」と応えました。

 「情報交換」中心に学術交流を
  中国国際交流協会

 中国国際交流協会との会談では、李成仁(中国国際交流協会常務副会長)、徐建国(同秘書長)、李金(同「国際交流」編集長)、王琳(同アジア・アフリカ・オセアニア処副処長)の各氏が出席。
 日中関係の情勢や交流活動について意見交換したうえで、李副会長は「現状分析や今後の交流のあり方について意見が一致した。日中関係は、温首相も強調したように、合意事項の履行が重要」と発言。長尾会長も「日本国内の歴史の逆流を許さない世論を高めるため、努力したい」と応えました。
 具体的な交流活動では、「双方の国際情勢や日中関係情勢、理論研究を主体にしたシンポジウムなどを」との認識で一致しました。

 平和、文化、歴史研究
  ―幅広い分野の交流を


 中国共産党中央対外連絡部では、陳鳳翔(中国共産党中央対外連絡部副部長)、趙世通(同二局日本処処長)、沈建国(同秘書)の各氏と会談。陳副部長は自らの訪日の印象や、若い世代の中国訪問への期待を述べ、「中日友好関係には、世世代代にわたる歴史的基盤がある。政党間交流とあわせて、民間の友好促進に力を入れたい」と述べました。
 中国人民抗日戦争記念館では、沈強館長、李宗遠副館長らと会談。双方の資料交換などで一層協力を深めることを確認しました。
 北京体育大学では、趙秀忠副教授と懇談。協会側は毎年の太極拳研修交流と昨年の普及30周年全国交流会の成功や講師派遣について感謝の意を述べました。趙副教授は「今後も有意義な武術交流を発展させたい」と述べ、来年のオリンピックに向けての準備状況などを紹介しました。
 中国社会科学院日本研究所への訪問では、孫新副所長が日本問題の総合研究所として、現代日本研究における双方の交流強化を要望しました。
 中国中日関係史学会で懇談した丁民(中日関係史学会名誉会長)、朱福来(同副会長)、徐啓新(同秘書長)の各氏は、歴史書『新中国に貢献した日本人たち』の刊行にあたり、発掘や調査に協力した協会に感謝の意を述べ、引き続く協力を要請しました。

 風雷京劇団公演を見学

 代表団は、08年にかけて全国各地で巡演を予定している「北京風雷京劇団」の公演を見学。協会の第56回大会に来日した松岩団長と再会し、楽屋を訪ねて団員と交流しました。


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